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『Sweet Kiss』
【学園物 官能小説】

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『Sweet Kiss』-4

「いいよ。祐介」
いいのか?と目線で聞いてくる祐介に私はこくんとうなづく。
「香織……」
口を塞ぐように接吻を交わす。
祐介が動く。少し慣れてきていた痛みが振り返す。
ぎゅっと祐介の肩にしがみついた。制服のシャツにシワが寄る。
祐介が動く。
「……っく」
一旦、離れた唇から声が漏れる。スグに祐介が唇を塞ぎ、舌が入り込んでくる。
擦れるような鈍痛がだんだんと薄らぐ。
祐介の舌は私の舌と絡まるように動き、別の意思を持っているようだった。
動きながら祐介の手が私の体をまさぐる。
胸を背中を脇腹をなぞる。
私の体はひどく暑くて、汗ばんでいた。祐介の手も熱かった。
だんだんと頭がぼぅっとして、体が溶け出しそうだった。
「香織の中、すっげぇ熱い」
祐介が耳たぶを舐め上げる。
「熱いよ。祐介、ねぇ……」
ぼぅっとした頭でそれに答える。
鈍い痛みも暑さも、とろとろとした快感に飲み込まれてワケがわからなくなっていた。
「……っふ」
また祐介が唇を塞ぐ。
何度も何度もキスをする。
唇が、吐息が、鼓動が、体温が、手が、体が――重なった。
ひどい暑さの中で私と祐介はお互いに果てた。

「あぁ、もうっ!みんなにどんな顔すればいいのよ。祐介のせいだからねっ」
あれから身支度を整え、何となく暗室から出づらくて、ぶちぶちと私は祐介に文句を言っていた。
「香織が誘ったんだろー?」
ひょうひょうと笑いながら祐介は暗室の鍵をあける。
「全く……」
私はまだ文句を言いながら、祐介の後について行った。
廊下ではちょうど整理が終わったトコロだった。
「お疲れ様ー。暗室にはアレだけ写真が残ってたよ」
私は祐介に持たせた写真を指し示す。
「遅かったねー。結構手間取った?」
美咲の何気ない一言に私はドキドキする。
「え、あ、うん、ちょっとね。あ、絵里、コレ、私の?」
「そだよー」
あわてて話題をそらし、私は自分の写真を手に取った。
すると横から祐介が手を伸ばし、ソレを取り上げる。
「ちょっと返してよっ」
「ふーん、コレもらっていい?今日の記念に」
祐介が示したのはあのお気に入りの空の写真だった。
「……持ってけば」
私は祐介の記念という言葉の意味がわかり、顔をそむける。
「記念って、なぁに?」
と絵里が聞いたとたん、美咲が吹き出した。
「香織、顔まっかだよ。絵里、後で詳しく聞くコトにしよう?」
「うんっ♪」
絵里と美咲が笑う横で、私が何か言おうと口を開いた瞬間、
「さんきゅっ」
祐介のその言葉と笑顔に結局、私は何も言えずに、後で絵里と美咲の追求攻めにあうことになったのだ……。


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