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親友という名の
【悲恋 恋愛小説】

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親友という名の-1

2008年2月16日。
僕は死んだ。
馬鹿みたいに知らない誰かをかばって、車にはねられて。

ぼーっとする。
後悔してきたことばかり頭によぎった。
死ぬ前にこれってつらいな。

最期に二人の“親友”の顔が浮ぶ。
ヨシとリン。
あいつらのことも後悔してんだな。
思ったら頭の中が真っ白になった。


「――ミィ君?」
ふと、リンの声がした、気がした。
「どした?ミィ」
ヨシの声もする。今度はハッキリと。
ザワザワと人が動いたり喋ったりする音が聞こえ初めて視界がはっきりとしてくる。
懐かしい制服。
高校生?
「おいミィ、大丈夫か?」
肩をつかまれ振り向かされる。
「あ…」
そこには高校生のヨシとリンがいた。
どうなってんだ?
俺、ひかれなかったっけ?
「よしっ、じゃあ帰ろっか」
そういってリンはすたすたと教室を抜け出て行くリンに続いてヨシも教室からでていった。
それをぼーっと見送っていると大声でヨシに呼ばれる。
「ミィ!!」
「あ、あぁ今行く」
親友に惹き寄せられるように俺は二人について行った。



「なぁヨシ。今日何日だっけ?」
下校中、今でもハッキリ思い出せる帰路、堤防沿い。
高校卒業から二年。
その間僕の思い出は全く年をとってはいなかったらしい。
「あ?2月16日だよ」
「……今年って何年?」
馬鹿らしい質問。
されたヨシだって苦笑いしてる。
でも、それでも俺にとっては大事な質問。
「2005年だよ、馬鹿!!」
その後頭をはたかれる。
「ヨシ君もだよ、私達一緒に年越したでしょっ!!」
どうやら高校生に戻ったみたいだった。
ただなんだか無性にホッとしたような、そんな気がした。
「………まぁ、ミィが重症だってことで」
さっきと違う苦笑いのヨシが俺を突き飛ばす。
「あ゛」
そして僕は草の生えた堤防を転がり落ちて危うく川に落ちかける。
「大丈夫ー?」
いつもの帰り道。
おりる理由は違ったって僕たちは毎日その川沿いで寄り道をしていっていた。
見下げるリンに声を掛ける。
「リン、パンツ見えそう」
「バカ」
そんな一日。



家に帰ると母親と死んだはずの父親がいた。
カレンダーも2006年。
「ただいま」
思わず父親をまじまじと眺めてしまう。
「どうした?」
「…いや、なんでもないよ」
そう言って俺は自分の部屋に入った。
本当に2006年だ。
死んだ人にあってなんだか唐突に頭がそれを普通に付け入れだす。
本当に気に入ってなかったんだな、今までの生活。
来ていた制服を脱ぎ捨て私服に着替える。
「タイムスリップ?馬鹿みたいだな…」
ベッドに横になり眼をつむる。
窓から差し込む西日が気持ちいい。
ずっと同じ場所で寝てるはずなのにこんな気持ちは久し振りだった。
いつの間にか俺はうとうとし夢の中に落ちていった。


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