投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

sweet chocolate
【幼馴染 恋愛小説】

sweet chocolateの最初へ sweet chocolate 4 sweet chocolate 6 sweet chocolateの最後へ

sweet chocolate-5

「ありがとう…」

チラッと礼を言う朱李を見ると…すごく優しい表情で微笑んでいる。
コイツのこんな顔は珍しい……って…

え?

はいはいっっ!!
この人、メガネかけてマス!!!!

朱李は大好きな読書をする時しかメガネをかけないんだ。目が悪いくせに、授業中でさえメガネをかけない。
そんな奴が、緋色のチョコレートケーキを見る為に…メガネカケテマス!!

ってか、どんだけ集中してケーキ見てんだよ!?
バカです。
みなさん、ここにバカがいますよーっっ!!!!

しかも、いつも無表情で無愛想な男がほんのり頬染めちゃってマス。
きもいって。ガラじゃねーだろ。


朱李の顔を見ながら、どん引きのオレ。


「はい、コレは紅のね」

緋色が、真っ白いクリームのハート型ケーキをオレに手渡す。

すげーうまそう。

「今年は自信作だよー」

そう言って、テレたように微笑む緋色がマジ可愛くて…すげー幸せ。
ヤバイ。今のオレの顔、さっきの朱李みたいになってんのかな?

「…っ」

緊張で、オレの手が震えた。

「あっ」

「おいっ」

「んあ?」

第一声目のは、かわいい緋色の声。
二声目は、朱李の珍しく慌てた声。
最後の間の抜けたような声は、オレのモノ。




そして、差し出したオレの手にはいつまで待ってもケーキは乗せられず…




ふと…緋色を見ると、泣きそうな顔で俯いている。

「?」

不思議に思って緋色の視線の先を辿ると…


「エッ!?」

オレに手渡されるハズだったケーキは、無惨にも朱李のズボンにひっくり反っている。


「あ……あぁぁ……」

何てコトだ。オレが今日という日をどれだけ楽しみにしていたか…
ケーキの無惨な姿に、オレは足の力が抜け、立っていることすら出来なくなった。
砕けるように、その場に膝を着き、頭を垂れる。

もぉダメだ…立ち直れない…

緋色がオレの為に一生懸命作ってくれたケーキが…

なんだか熱いモノが込み上げてきて、視界が滲んできた。


sweet chocolateの最初へ sweet chocolate 4 sweet chocolate 6 sweet chocolateの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前