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恋は盲目
【学園物 恋愛小説】

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恋は盲目……恐怖の大魔王…………No.5-10

「はい、ようこそ私の家へ!!」

ドアを開けると、九条家には劣るもののゴシック様式の華麗な洋館が視界に広がった


建物に感心していると、洋館へと続く長い道を手を引っ張られていく

「もうお父さん待ってるんだから早く早く!!」
やっぱり居るのか白鳥先輩のお父さん……
何を言われるのか…


十二使徒が彫られた重厚な扉をぬけ玄関ホールに入り、更にドンドン奧へと進み、一枚のドアを思い切りよく開く白鳥先輩
「ただいまーお父さん!!」
元気よくあいさつする白鳥先輩
「失礼します……」
どんな未来が待っているか不安で、力無く挨拶する俺


「早かったね響子?そちらは噂に聴く誠くんかな?」
長いテーブルの先に座っている初老を少し過ぎた位の紳士。

「…はい、どんな噂かは存じ上げませんが、お初にお目にかかります。白鳥先輩とはタダのお友達の誠です」

"タダの"を強調して言う
「すまないね、うちの娘は少し強引な所があるから、私も少々手を焼いている。」

微笑みながら言う白鳥先輩のお父さん

これは白鳥先輩にしてはかなりマトモなお父さんじゃないのか?

「もうお父さんったら〜!!」
と笑う白鳥先輩

「自己紹介が遅れたかな、響子の父の白鳥善幸(ぜんこう)だ。……善おじさんとでも呼んでくれ」


少し照れたように話す善おじさん(笑

やっぱり白鳥先輩のお父さんだけある。

「さぁ今日は存分に楽しんでいってくれ。私は仕事がまだ残っているからこれで失礼するよ。」

気を使ったのか部屋から出て行く善おじさん。

それからは、白鳥先輩の怒涛の質問にクタクタになり、デザートが出て来る頃には幾分かげっそりとした表情の俺と、満足げな白鳥先輩。

でも、白鳥先輩の話は聞いてて面白い。それに、こんな美人さんが何故に俺に積極的に絡んでくるのか不思議極まりない。
きっと、金持ちの気紛れってやつかな?



時刻は既に九時過ぎ

「あの……、そろそろ帰っても良いですか…?時間が時間なだけに…」

「あっ、もうこんな時間?私ったらつい夢中になっちゃって。門まで送るよ!」


今度は2人並んで門まで歩く

白鳥先輩は考え事をしているのか、無言だ

「じゃぁ、今日はお邪魔しました。また学校で……失礼します。」

と門の前で言い、下げていた頭を上げるとすぐ目の前に白鳥先輩の顔。


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