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命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

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命日が誕生日14-5

「ん…何もいないじゃ」

ドカッ!!!!

突如…糸を引っ張られた
操り人形の様に、修夜の体が飛ばされ壁へと背中から激突する……

「……ぐはっ!!…」

『しゅ…修夜君!!』

「な……何だこれ…」

(修夜君には見えてないんだ……こいつ…)

そうそこには確かに
目の中が空洞のように真っ黒になっていて、両手をダランと下げフラフラと歩いてくる20代位の若者が立っていた…

『あ…あなたが……
悪霊さんですか…?』

 ……………

彼は何も言わず、ジリジリと間合いを摘めて来る

『あ……あの…?』

「ば…馬鹿!!何か分かんねぇけど逃げろ!!」


動かない天迦を見て修夜は意味も分からず天迦の前に立ちはだかる…

『しゅ、修夜君!?』

「俺には…よく分かんねぇけど……とにかく!!
こいつに傷付けられたら、俺は兄貴に顔向け出来ねぇんだよ!!」


ドガーン……

見えもしない悪霊に向かって向かっていく修夜を
彼はまたも吹き飛ばし、
修夜は店舗が外に置いた、ゴミ置き場のバケツに突っ込んだ……

『修夜君!!』

天迦は叫び修夜のもとに、駆け寄る……
そして、すでに気を失ってる修夜をかばう様に抱きかかえると叫ぶ…

『来ないで!!』

 ………………

彼は答えないそして歩みをやめる事無く二人に近付くと、その手を徐にゆっくり振り上げた…


『イヤアァァーーー!!』


天迦は反射的に彼に片手の掌を向け叫ぶと、
次の瞬間…


ピキイィィィィ………!!

耳をつんざく様な高音と共に天迦の掌から白金色の光が辺りを照らす…

すると…いつのまにか彼は消えていた……


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