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命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

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命日が誕生日1-3

……………
…………………
……(ぉぃ)…………
………………………
………ん?…………
…何か聞こえ…た?

………………………
……(オィ!)………
…今…聞こえたよね?
…目……開ける…?

………………………
……えぇーーっ……
…やっぱ……………
…止めよう…………
うん!…むり!……
無視してゴメンナサイ
死ぬので許してください

…………………………
…………………

「…ってオィ!無視すんなよ!!!」

『うきゃぁ!!!!』

私は耳元で突然かけられた大声で、反射的に目を開けてしまった。

……………

『…ぁ…ど…どぅも…』
(ぇ!?な…何で挨拶なんてしちゃってるの!?私!!………でも人として挨拶は大事よね…まぁ死ぬ所だから、もぅじき人ではなくなるんだけど……って!!誰!?ってか…ここ何処!?…ってかどぅして落ちてるのに人が普通にいんの??)

因みに今も落下中である…確に落下してる感覚はある…たぶん……。
何故、たぶんになるかというと…暗いのだ……真っ暗なのだ……
それこそ光1つない…まさに暗闇…漆黒の闇…
しかしその【男?】は光るワケでもなく…照らされるワケでもないのに
そこに《はっきり》と見えているのである。


「なぁ…お前天迦だろ……?…御神 天迦」

『ぁ……は…はぃ…どぅも…はじめまして…』
(ぇ!!そんな場合じゃなぃょ!!私!!でも挨拶は……ってもぅ良ぃょ!!……っていったいこれはどぅいぅ事………ん!?)

『あぁ!!私!!ちゃんと死ねたんですね!?……ナルホド〜…ここが死後の世界ってヤツですかぁ〜…』

「いゃ……そんな事よりさぁ〜……」

(えぇ〜…!!なんなら1番大事な所じゃん…ってかこの人…
髪も服も黒い…
それに異常に発達したヤイバ…
眼孔鋭い切長の赤みをおびた綺麗な瞳……
この世の物とは思えない程に整った、綺麗すぎる端正な顔立ち…
そしてなにより、背中を飾る漆黒の羽……)

……………

『ぅあくぅまぁだぁーーーーーーーー!!!!!』

「うぉ!?なんなんだ!いきなり!?」

『ぁ……ぁ…ぁく…』

「あぁーっ…もぅ!落ち着け!!天迦!!ほら!水飲むか?」

『あ…はぃ…頂きます…って、ちっがぁぁーーーーーーーーぅ!!!!』

普段暗く…声も小さい私が、あまりのテンパり具合いに、出来もしない…ノリ突っ込みまでかましてしまった……


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