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ジャンプ!
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ジャンプ!-18

「電話番号変えるから……」

それは無言電話が始まって2週間後の事だった。
母親は困ったようなホッとしたような顔をして、

「でも、お友達や親戚に何と言おうか……」

「ありのままに言えば良いさ。〈無言電話に悩まされて〉って]

直海の説得に、母親は渋々納得すると、すぐにN〇Tへ連絡して、番号の変更と電話帳への非記載を依頼した。
全ての手続きが完了すると、直海は母親に、

「新しい番号は〇〇〇‐〇〇〇〇だから。皆に連絡しといて。オレは自分の知り合いに伝えるから」

そう言うと自室へと向かいながら独り言のように、

「後は〈アイツ〉に一発かまさないとな……」

窓の外は初夏の日射しが照りつけていた。




ー土曜昼ー

「もぅ、遅い!」

林は待ちかねたように、直海に不満をぶつける。待ち合わせ場所である西〇グランドホテルそばの喫茶店での事だ
既に相手である林に夏川。そして山内は待っていた。

「スマン。バスに1本乗り遅れてね」

そう言うと山内のとなりに座り、コーヒーを注文する。

6月末の土曜昼。

夏川と山内にデートを受ける意思を確認して3週間が過ぎていた。直海はもっと早く予定していたのだが、お互いの日程調整が上手くいかなかったのだ。

直海は夏川の方を見ながら、

「改めて紹介するまでもないが、オレの後輩の山内だ。
以前から君の事を気に入ってたらしい」

山内は顔を赤らめ、焦った様子で、
「貞本さん!止めて下さいよ」

対して、直海はごくノンシャランな表情で、

「だって本当の事じゃないか。オマエねぇ、〈気に入った女〉をデートに誘うのは自然な事なんだぜ」

直海の発言に山内は〈確かにそうですが……〉と言って夏川の方をチラッと見た。
そんな山内と一瞬、視線を合わせた夏川は俯いてしまった。

(こいつは前途多難だな……)

直海は苦笑いを浮かべてコーヒーを飲み干すと、

「じゃあ行こうか」


直海が席を立つ。3人もそれについて行く。

「何処に行くの?」

林が問いかける。

「すぐそこさ。中央区役所の裏だ」

中央区役所の裏、大名の路地に向かう。若者の街らしく、華やかな店が道の両サイドを占める中、その店は在る。
昭和初期のお茶屋のような建物が逆に目立つ。藍色に白字で〈やぶ八〉と書かれたノレンが掛けられている。


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