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信じる者は救われたい
【コメディ 恋愛小説】

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信じる者は救われたい4-1

【第4話】熱き激高は果てた

先程から俺は、今までの人生でベスト5にはいるのでは…?
と思う程の苛立ちの中、ただ…ただ…そりゃもぅ必死に目の前にさも偉そうにドン!と存在する黒い板に書きつづられた記号達を、律儀に我がノートへと昇華させてゆく…。
別に俺がこうも精神をすり減らしている理由は、何も俺の今後のの生活にたいした理由も持たぬ記号達のせいでも、催眠術師に全力で転職をお薦めするあの眼鏡猿のせいでも、ましてやこの四月の未だ桜の残り香漂う気候のせいでは決してない……。

まぁ前方から黒板の暗号解読をするでもなく、他者を睡眠へと誘う呪文の音色に耳を貸すでもなく…後方…即ち俺様の方をニタニタとみつめてくる希代の馬鹿は後で存分に躾を施してやるとして…

今!!何よりも問題なのが…朝からこの4限までの午前中一杯…
それこそ休憩中授業中を問わず…
何でもござれと言わんばかりにフルタイムで背後から俺の背中、二の腕、後頭部と持ちうる全ての道具と手段を使いつっつき叩き押し込んでくる、可愛げの欠片すらないチビパンダだ… 。

そして…俺は決めた。何があろうと無かろうと完全シカトを決めこむと…!!
よくよく考えてみれば今朝の俺は実に俺らしくも無かった…
このようなお子様パンダに精神を乱され、声を荒げ、あろう事か見知らぬ女と会話(まともに会話と呼べる物かは疑問だが)までしてしまうとは……。

(ふぅ…馬鹿め…貴様達くまのお仲間達にいつまでも俺様が踊らされてると思っていたら大間違いだ……
……ん?……よしよし……よぅやく低脳なお子様パンダ君も格の違いに気付き攻撃を止めたようだ……。
まぁお前もお子様のわりには良く頑張った…少し位は誉めてやらんこともな……っ!!!)

「だぁーっしゃーー!!」
俺は背中にはしる鋭い痛みと共にどこぞのブ○カもびっくりの大ジャンプを決め、そのまま自分の机へと片膝をつくポーズで飛び乗った
思わず背後を振り返ると…そこには危ない趣味のおぢちゃんならスーパーなんたら人並に、危なさ盛り沢山になるであろう満面の笑顔……。
そしてその手にはコンパス…

「…ふぅ……いじめ……格好悪い……」

「って違うわ!!おんどれ!このパンタレ【パンダ女(タレ)】!!いたいけな少年の無防備な背中をいきなりコンパスる(コンパスで刺す)奴がいるくぁ!!!」

『にへへぇぇ〜〜♪ゴメンネ♪』

……しーん…………

(え…?うそ…?それだけっすか? いやいやこの際コンパスった事はおおめにみよう…うん
しかし!朝から今の今までの4時間程、延々と人の体を関○宏の友達公園〜バリに刺すわ突くわ叩きまくるわと好き勝手やっといて何一つ話す事も無いんすか??)
すると…眼鏡猿も催眠術の邪魔をされた事が不服だったのか、事もあろうに俺様に食ってかかった…

「オイ!保科!今は授業中だ!!ワケの分からん奇声を発して邪魔するんじゃない!!!」
(まぁ…もっともな意見だ…今は授業中…授業を聞きたくなきゃ出ていけってなもんだ…)
しかし今の俺にはそんな正論などあまりに無意味だ…
だってそぅであろう…何を隠そう一番の被害者はこの俺だ…


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