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信じる者は救われたい
【コメディ 恋愛小説】

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信じる者は救われたい1-1

【第一話】儚き不良

 俺は、名を保科龍人(ほしなりゅうじん)
高校2年 性別 男 顔は可もなく不可もなく…背は180そこそこ、髪は金髪でショート。趣味は喧嘩、煙草、単車、釣り、読書、自宅の小さい箱庭での細やかなガーデニング…。
まぁ…いわゆる青春まっさかりの何てこたぁない男の子だ。唯一その他の若き男達と違いがあるとするならば、俺は女が嫌いだ…否…違う…人間(自分含む)全般をどうにも好きになれない…周りでは少ない友を見てもテレビを観ても…街のいたる所で老いも若きもやれ恋愛だ結婚だ惚れた腫れた付き合う別れるだ…。
正直…俺は枯れてる…枯れ果ててる…街でどんな美女がいても1ミリとて目を向けることもなく0.1秒すら意識を奪われることなく俺はスルーするだろう…
言っておくが、俺は別に硬派なワケでも純情なワケでもそっちの趣味なワケでも無い。ただ単純に俺の人生から色恋に関するモノは出来うる限りのほぼ全てを殲滅しただけだ。
今後一人で生きていくために、親父と俺の二人家族で親父は仕事で滅多に帰ってこないためもあり、炊事洗濯と家事全般も全て覚え、早々と老後貯金を始め、外見に似合わず将来を見越し勉学にも励み、寂しい時は箱庭の愛する仲間達に語りかけ、若き性欲さえも気合いと根性とマイハンドで鎮圧……。
…完璧だ…フッ…

まぁ何故にこんな事に、こんな人間に、こんな状態にいたったかと経緯を話せば長いのたが…俺もこれでも今までに何度か恋愛はしてきた…

まず小6の時…告白され付き合いその気になった。付き合い初めてのイベントということもあってクリスマスのために張り切ってプレゼントを用意した。
ガキながらに真剣で…少ないお年玉だのこづかいを貯めて彼女が好きな曲のオルゴールを買ってケースから外しそれを入れるケースを自分で1から作った。彼女が熊のぬいぐるみを大事にしてると聞いて熊をモチーフにした……それは確にお世辞にも可愛いとは言えず、手先の無意味な器用さも手伝って、何やら東北のどこぞの木彫の熊を迫力満点リアルさ二割増し!に仕上がった…。
後日…俺は喜び勇み、笑顔100%で彼女に渡したとたん、今まで聞いたことのない雄叫び?と共に、その木の熊は近くのドブ川へとダイブした…。
その後、仲直りをしに彼女の家に行くと彼女とその友達が俺と木の熊の悪口を楽しそうに話してる姿を目撃し破局した…この時初めて恋と傷というものを知った。

その傷を小脇に抱えつつも中学に上がり…また無事に好きな人が出来た俺と彼女はとんとん拍子に付き合うことになった。しかしその頃ようやく女性にたいして異性という意味が理解出来てきた俺にとっては、付き合う事になった途端に気恥ずかしさが襲い彼女と満足に話が出来なくなった…程無くして当然のごとく友達の時のが良かったとフラレた…しかし俺は諦めきれず引きずっていた。彼女を好きになるあまり他の全ては何一つ見えなかった…どうすれば彼女がもう一度振り向いてくれるのか…それだけが全てだった。そんな時俺に告白してきた娘がいた。俺はその娘の事をヤキモチを妬かせるためだけに元彼女に相談をし、そしてその娘と付き合った…すると元彼女は驚き俺の元に戻ってきた。俺はうかれその娘に君は初めから好きじゃないとありのままを何の罪悪感もなくその娘に伝えた…俺はうかれながらもその娘に泣かれたり殴られたり程度の事は予測していた。別にその程度の事は、好きな娘とまた付き合える喜びに比べれば意識する所かこれですっきり邪魔されず付き合えるってなものだった…
しかし彼女は殴らなかった…涙することを必死に堪え、必死に笑顔を取り繕いながら俺に『……やっぱり…そぅだったんだ。それでも良いよ…好きじゃ無くても良いからさ…もぅ一度、全て忘れて私と付き合って…?』と……


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