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水泳のお時間
【その他 官能小説】

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水泳のお時間-2

「じゃー決まり。来週から放課後あけといてね」
「よ、よろしくお願いします…っ」
「ははっ、んな固くなんなって。来週からじゃん」

そう言って、ヒラヒラと手を振って教室をあとにする瀬戸くんに向かって、わたしはペコッ!と頭をさげた。
そしてそのままギュッと胸を抱きしめる。
…どうしよう。
胸のドキドキが止まらない。
瀬戸くん…
わたし、一年生の時からずっと片思いしてた。
一年も二年も、ずっと隣のクラスで、
話すことも出来なくて、見ているしか出来なくて。
だけど三年にあがった春、やっと瀬戸くんと同じクラスになれたんだ。
話せなくても、見ている事しか出来なくても。
毎日会える。それだけで幸せだった。
なのにまさか、それ以上の幸せが訪れるなんて…!




「瀬戸くん、まだかな…」

今日は待ちに待った約束の日。だけどあいにく天気は曇り空。
何だか夕立が降りそう。大丈夫かな…?
とりあえず遅れたら失礼だと思い、帰りのホームルームが終わったらすぐに着替えて屋上のプールサイドへ来てみたけれど、瀬戸くんはまだ来ていないみたい。
どうしよう。もしかして忘れられちゃってるのかな…?
不安になりつつも、わたしはとりあえずベンチに腰掛け、巻きタオルで体を包みながら彼が来るのを待つことにしたんだ。

「……」

それにしてもなんか、このパツパツした感じ、やだな…。
やっぱりスクール水着はいつ着ても恥ずかしい…。
身体のラインとかほとんど分かっちゃうし、ふ…太ってるって思われたりしないかな。
どうしよう。こんなことならダイエットしておけば良かった…。

「桐谷〜」

すっかり一人で落ち込んでいたら、プールサイドにある男子用更衣室に繋がるドアから、瀬戸くんが現れた。
そこで目にした瀬戸くんの上半身裸にドキッとしたのもつかの間、彼の格好を見てわたしはハッと目を開く。
えっ?瀬戸くんどうして?
学校用の海パンじゃないの?

「教官に話したらプール開きまで放課後は自由に使っていいって!よかったな」
「うっ、うん」

瀬戸くんの言葉にも、何だかぎこちなくなってしまう。
だって彼が履いてきたのは学校指定の水着ではなく、海水浴などで履くようなひざ丈まである黒い海パンだったから。
いわゆるサーフパンツ。
わたしは思わず自分が着ているスクール水着と見比べてしまい、落ち込んでしまう。

そっか…そうだよね。
これは自習であって授業じゃない。
だからどんな水着を着たって自由なんだ。
でもそんな事ならもっと可愛いワンピースの水着でも持ってくれば良かった。
こんなの恥ずかしくって、見せらんない…っ

「なぁ〜に照れてんだよ?」
「きゃぁっ…!!せっ、瀬戸くん!」

いつまでもわたしがモジモジつっ立っていると、瀬戸くんは悪戯に笑いながら、わたしが巻いていたタオルをいきなり剥ぎ取ってしまった。
慌てて胸を手で隠したのもつかの間、瀬戸くんが顔を近づけてくる。


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