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年の差
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年の差-2-3

「…分かった。着る」
やった!
俺の願いが通じた!
「じゃ、早速式場を…」
「待って。誰が、式挙げるって言った?」
「へ?今、着るって…」
「何言ってるの。写真だけに決まってるじゃない。」
え?菜海の可愛い姿を、友達に自慢出来ない?
そんなの嫌だ!!
「写真で紹介して。何なら、陸の友達を集めての食事会なら開くから」
やった…!
遂に、願いが通じた!
俺の嫁さんを自慢出来る!!
やった!やったぞ!





でも、待てよ?
俺の目的はあくまでも、『結婚式』だ。
これじゃ、意味ないんじゃないか?





まぁいっか〜


こうして、俺と菜海は、結婚式の変わりに、写真を撮ることで合意した。



そんなことがあった日から一ヶ月後の日曜日のこと。

「陸、私結婚式したい」
飲んでいたコーヒーを、思わず零す。
「え?」
「だから、したいの!」
にこっと、しながら言う。
これは人によったら悪魔に見えるかもしれないが、俺にとっては何等変わらない、可愛い菜海の笑顔だ。
「また突然…どうしたの?」
「この間ね、中学ん時の同級生の結婚式行ってきたの」
「それで?」
「そこで、スピーチをしたら、『菜海の結婚式では、スピーチさせてね!』って言われたの。言われたら、やってもらうしかないじゃん?」
…うん。
友達に頼まれたから、スピーチをしたのは分かった。
で、俺らが結婚式しなければ、その友達がスピーチ出来ない訳で…
「要するに、友達にスピーチをしてもらいたいわけね?」
「そう!大切な友達だもの!しようね!」
目をキラキラさせながら訴える。


俺は友達の一言に負けたのか…

まぁ、何はともあれ、式は挙げることになりました。


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