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ゆきのした。
【家族 その他小説】

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ゆきのした。-15

「大丈夫? ちゃんと飲める?」

「うん…」

「…そう」

「……」

「………」

 ………。

 会話が続かない。

 いつもなら「透に心配されるほど子供じゃないですー」とか言って強がるのに。

 当然と言えば、当然だ。

 …暇だなあ。

「オセロでもやらない?」

 話を切り出してきたのは姉ちゃんだった。 どこかはにかんでる様に見える。

「え…ああ、うん、やろう」



「えーっと、オセロは……あ、別の部屋か。 透、持ってきてー」

「いや、ここは言い出しっぺの法則…」

「たしか…机の引き出しの中にあるよ」

 こういう人のことを『悪魔』と呼べるのかもしれない…。



 追加で『落ちぶれた悪魔』に変更しよう。

 …だって、この状況はありえるのか…ありえてるけど。

 僕が黒で姉ちゃんが白。 そして、その黒は全面を支配している。

 僕が驚愕するのは当然だけど、姉ちゃんまで驚愕するのは変だろう。
 これ…頭の中で先読みして全面黒で埋めさせる様に仕向けたんじゃないのか。

 姉ちゃんには毎度毎度驚かされるよ、本当に。 僕じゃ絶対真似出来ないです。

「………………………やめる?」

 戦後の第一声がこれだった、これしかなかった。

 だって…こんなに弱いと思ってなかったから。

「…たぶんね、疲れてるからどこかで間違えちゃったの。 だからね、うん…もっかい」

 そして二分経った今。

 また僕は勝利した。 打って変わり、全面を埋めないで。

 つまり、全面まで使う必要は無かったってことだ。

 僕が圧倒的に強いのか…はたまた、姉ちゃんが絶望的に弱いのか。

 確率で考えれば…いいや、考えなくてもわかる。

「…暇つぶしにはなったし、楽しかったから…もう止めよう……?」

 無言の返答。 …勝手に肯定と解釈する。

 でも…違う意味だけど、ちゃんと楽しめた。



 そして…その後もあっけなく沈黙に支配された。


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