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ヒメクリニッキ
【コメディ その他小説】

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ヒメクリニッキ-3

「じゃあ数学から始めようか」
「うぇー頭いてぇ」
 問題文を見るだけで頭痛が起きてくる。どーも数学ってのは好きになれない。座標って生きてく過程に必要なんだろうか。
「ああああああ、私もわかんないよぉぉ」
 隣では冴利も頭を抱えている。なぜか親近感が湧いてくるようだった。
「もう良くね? どうせ成宮先生なら許してくれるって」
 ぐわぁ、と横になりながら三上裕太は呟いた。
 わかんねぇよ。成績が普通の奴には俺がいかにピンチなのかなんて!!
「それよりゲームしませんかー? ゲーム」
 はいはいと手を挙げて空気読めない発言をするのは、鈴野梓。ゲーム狂バカ女だ。さっきの世界各国隠された秘宝ゲーム発案者でもある。
「ゲームなんてしてるヒマないのー!」
「むぅ。せっかくお泊りなのに悠のせいで台なしじゃないのー」
「……」
 え……俺の勉強の為に集まったんじゃないすか……。
 俺を呼んだ冴利のほうを見るとすでに教科書を片付け臨戦体制だった。
「…ま、あれだ、後で勉強教えてあげるから、な、元気だせ篠原」
「う……友沢先輩ぃぃぃぃぃ!!! あんた神だよぉぉぉ」
「いまさりげなく、あんた、っていったな」
「先輩にあんたっていったね」
「落ちるとこまで落ちちゃったんだね悠は」
「うるせーうるせーうるせー!!! こうなったらヤケクソだ! ゲームをするぞこのやろぉぉ!!」
 大丈夫だ。今遊んでも俺には友沢先輩がいる!! 定期テスト万年1位のこの人がいれば問題nothing!! 俺は安泰なわけだ!






 篠原悠は、物凄く先程の自分の発言を後悔していた。ゲームするぞと張り切ったまではよかったものの、まさかゲームの内容を聞き忘れるとは。
 第一回戦。ポーカー。
「ふるはうす!!」
「ツーペア」
「スリーカードだよ〜」
「僕はアレだ、えー、ツーペア」
「あ。私もツーペアだ」
 なんでだよ……。なんで俺だけ手役すらねぇんだよ……。
「ノー……ぺあ」
「はい罰ゲーム! 教科書一つ募集!」
 ゲームで今だに負け無し、女王梓が俺の教科書を取り上げる。
「ああ! 俺の社会がっ!!」
「勝ちたくばフルハウス以上を出すのよ、ふふふ」
 残る教科書は数学、英語。まだ英語は大丈夫だ。だが数学だけは、数学だけは死んでも守らなければならない。
「二回戦ー。私はまたまたフルハウス」
 にひひ、と梓が笑う。
 それに続いて、裕太と悟がワンペアを出した。まだまだ、勝てる気配はある。
「私はツーペアー」
「私は……スリーカードだ」
 ついにきました俺の番。現在トップは梓だ。教科書を取られないためには最低でもツーペアを取らなければ。
「……ストレート!!」
 これで教科書が奪われることは無くなった。だがしかし、いまだ社会の教科書は梓の手中にあるわけだ。
「むぅ、つまんないなぁ」
 梓は残念そうに、カードを切り直した。
 っていうかアレか。俺が負けないとダメな雰囲気なのか。
「社会は返して貰うぞ!」
「私がビリになるわけないでしょ!」
 たった今、この家は俺と梓の戦場になったわけである。


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