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僕とお姉様
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僕とお姉様〜ファースト***は***の味〜-5

「好きでもない子と付き合えるほど器用じゃないんで」

ごまかすみたいに真剣に答えると、

「…そっか。なぁんだ、そうかーっ!!山田バカだなあ、うひゃひゃひゃひゃ!!」

今度は笑い始める。
この節操の無さ、自分勝手な感情表現。人に言わせたら欠点に成りうるそれを可愛く感じる僕はかなりやられてると言えるな。

「まぁまぁ、それが山田のいい所ってね」
「バカにしてるだろ」
「うはは!バレた?」
「バレたじゃねえっ」
「嘘だよ、してないって!もう山田いいやつ〜、食べちゃいたい」
「気持ち悪いんだけど」
「あれー?そんな意地悪言う口には蓋をしてやる!」
「は…」




時間が止まるってこーゆう事を言うんだ。
言ってる意味が分からなくて聞き返そうとしてた矢先の出来事。
口に蓋=キス
そんな想像誰ができるだろう。
唇が今までに味わったことのない感触に戸惑っている。
強烈な酒臭さや嘔吐臭が気にならないほど、今の僕にはこれが現実なのか夢なのかも分からなくて。押し退けることも抱きしめることもできない。時間たっぷりそのままでいるしかなかった。


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