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陶酔する中で
【その他 官能小説】

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陶酔する中で-3

部屋中はずっと静寂だった
その分、夫の呼吸の音や胸の鼓動がはっきり聞こえる
抜けそうになると、抱くのを中断して軽く腰を振った
そのときだけ、お互いの喘ぎ声が部屋中に響く
大きくなると、再び互いを抱きしめた
それを繰り返しているうちに、異変が起きていった

喘ぎ声が自然と合ってくるようになっていった
それだけではなく、呼吸の音や胸の鼓動までもシンクロするようになっていた
そしていつからか、互いを触っている感覚がなくなっていった
お互いが溶けて一つになっている不思議な感覚
気持ちいいなどの快楽を超越した快楽
私は頭の中が真っ白になっていた
お互いが目を合わせると、すでに理性がなくなっていた

私たちは動物のように腰を激しく振っていた
そして力尽きるまで降り続け、私が気が遠くなる中、私の中に彼の種が蒔かれた
そしてそのまま、お互いは触れ合いながら気絶をした
目を覚ますと、私は夫に介抱を受けていた

「大丈夫か?ごめんな、避妊しなくて」

私は笑顔で答えた

「ううん!避妊する必要ないもの」
「え?」
「私、今までのあなたは嫌いだった……セックスをただの生殖行為にしか考えてないような男だったから……
でも今日のは違った
心の底からセックスの気持ちよさに触れたような気がしたから
それに……あなたの子どもが見たくなったから……」
「夏樹……」

私たちは強く抱きしめて、キスをした

窓の向こうの空は、雲から日の光が射し込んでいた

(完)


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