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苺と柚子のミックスジュース
【学園物 官能小説】

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苺と柚子のミックスジュース-1

「今日をいれて、
あと一ヶ月で卒業か。」
僕、甘野 梼(あまの ゆず)はため息をついて言った。
普通の中学三年の男。少し前にランドセルを背負って家を出てから、あっという間に中三だ。
学校は指定ジャージでの登校を許可しているので、皆が紺色のジャージ姿だ。
「ゆずちゃ〜ん!!」
声と共に僕の背中に飛び込んで来た奴、こいつが僕の悩みの種だ。
名前は萌川 苺。(もえかわ いちご)
甘えたがりの抱きつき魔。
まるで妹のようだ。
「いたた・・・なんだよ萌川!」
「そんな強く言わなくても良いでしょ!
それに、私の事は萌川じゃなくて苺って呼んでって言ってるでしょ?
物わかりが悪いなぁ、ゆずちゃんは。」
僕はコイツに何故か
「ゆずちゃん」
というあだ名をつけられた。
こんな関係が中一からずっと続いている。
こいつは僕にとって、
ただの小悪魔でしかなかったハズだった・・・。

奴の隣に僕はいる。
今更になって、なぜこの席を選んだのか悔やんでいる。
「ゆずちゃん、授業ヒマだね。
何か書いてよっか?」
僕と苺は学年で1.2を争う学力をもっている。また隣同士だ。

「できた!ゆずちゃんの顔!
かわいくない、これ!?」
・・・可愛い。何故か不覚。
まぁ、お互いの顔を書くのが授業中の定番になっている。
「ゆずちゃんも私の顔書いたんでしょ?わたしに見せてよ!」
仕方なく見せてあげた。
「・・・可愛いじゃない。
偉いゾ〜ゆずちゃん。」
頭をくしゃくしゃされた。
まぁ、これが二人の日常です。

僕の学校は給食ではなく、弁当持参になっている。
席は自由。だが、またもや苺がくっついてくる。
だから、男友達と話す機会は全くない!!
すると突然「ゆずちゃん、」
苺の方を向く。
「今日・・・さ、あたしの家、来ない・・・?」
「・・・えッ?」

うわのそらのまま、一日が終わった。
僕は苺と一緒に帰っている。
「なぁ、何で突然僕なんか誘ったの?」
苺が顔を赤くして言った。
「き、今日から来月末まで親が海外だから、寂しくてね。」
「まさか、帰ってくるまでずっと隣にいて、とか言わないでよ。」
うつ向いて、黙ってしまう苺。
どうやら図星のようだ。
「その間の着替とか、教科書とかはどうするの?いちいち帰ってとって来るの?」
苺がニヤリと笑う。
「大丈夫だよ?
ゆずちゃんの物は、全部私の部屋にあるから。」
・・・はい?
すると苺はいきなりハンカチを口につけてきた!意識が遠のいていく・・・。
「ゆずちゃんは・・・私のものだよ。もう逃がさない・・・。」

目覚めた時、僕は自分の部屋にいた。
「夢・・・だよね。」
起き上がり、ドアを開けた。
しかし、その風景に僕は落胆してしまう。


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