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『限り無く青い春の下で』
【青春 恋愛小説】

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『限り無く小さな俺の中で 後編』-2

「ガラガラっ!イィヤッホォイ!!待った!?待っちゃった訳なの?荒木君!?」
前言撤回、やっぱウザい。
「あら?あらら?これはこれは蒼衣サンでないかい? こんなくされポンチと話してると馬鹿が写っちゃっっホゲっ!!」
「いっぺんと言わず、ずっと死んでろカスが」
すべてを言い終わる前に飛び蹴りをくれてやった。 付け上がる前に潰さなくては。
「ってぇなぁ!なにすんだよ、人がせっかくマッハで着替えて来てやったのに」
「頼んでねえよ」
「にゃぁにおぅ、あぁそうですか。そういう態度をとられるんですか、ならこっちにもそれなりの対応があります。 蒼衣サン実はさぁ、こいつ蒼衣サンの事がすっキャン!! やめっちょやばいって痛い痛い痛いちょっマジ折れっやばいって痛い痛い痛い痛いごめんなさいぃ〜」
「わかればいいんだわかれば」
あぶなかった。 今のはあぶなかった。
「おぉ痛ぇ。 あれ?そういや色ボケメガネキューピットサンは?」
「あ〜あいつなら文化祭の取り決めでひっぱりだされた。 まだかかるだろ」
「んじゃなに? 二人っきりで話して訳?やるじゃん」
ッチ、こいつは本人の前でよくもぬけぬけと… 絶対ワザとやってやがるな。 やっぱ今殺す。
「ちょっ、冗談だって。 眼がマジだぞ荒木君」
「知らん。殺す」
「ちょっと!ちょちょ待っ!痛い痛い!!ごめんて!ごめっんあぁー!」
まぁこんだけやっとけば懲りるだろ。俺は容赦なく腕ひしぎ十時をとり、ダウンした所をキャメルクラッチでしとめた。
それをジッと見てた蒼衣サンがいきなり
「アハハハハッ、あーおかし。 ホントに仲良いねぇ二人とも」
この馬鹿の対応でわからなかったが蒼衣サンが爆笑している。
「荒木君も田中君もおもしろすぎだよ。 あぁ〜おかしかった。やっと落ち着いて来た」
涙目をこすりながらお腹をおさえる蒼衣サン。 むっちゃかわいいっす。
「楽しいなぁ今日は。こんなに笑ったの久々だよぉ」
んっ? 結果オーライか?
リキが現れて一気に場の空気が和んだ。 やっぱこいつすげぇわ。モテるのもわかる気がするな。
馬鹿で軽くウザイけど、女にとっちゃそれが話しやすくて気さくで良いらしい。
俺には出せん持ち味だ。
「んじゃまぁ俺様子見てくるわ。ここでちょい待っててちょ」
「んっ?あぁわかった。 早くしろよ?」
「わかってまんがな。 んじゃ行ってくらぁ」
嵐の様に現れて嵐の様にさって行った。


「はぁ〜苦し。笑いすぎて腹筋痛いよ。はぁ〜」
「大丈夫?アイツいつもあぁだからなぁ。なんつうか、もぅ手がつけらんねぇ」
「えー?すごいコンビネーションだったよぉ? 漫才見てるみたいだった」
まぁウケるのは良い事だ。
「ホント…すごい…」
んっ?急にテンションが?
みるからに落ちる蒼衣サン。 眼も泳ぎだして顔もうつむきがち。 一体どうしたんだ…?
「どうしたの? 俺なんか言っちゃった?」
たぶん普通ならもっと気のきいた事を言うんだろうけど、俺にはそんなスキルは持ち合わせてなかった。
「えっ…とぉ…うん、ちょっと待って?」
「…? ………うん」
なんか重い空気になってきた。 しかもいきなり、和んだ空気が一気に消え去る。
いったいなにが始まるんだ?




「なぁホントに和まして来たの? 空気めっちゃ重いよ?」
「んなアホな! 最高のテンションで盛り上げて来たっちゅうに!」
「でも…ホラ」
「どれどれ? あら…らぁ」
「なにがあららだよ!気まずくなってるじゃん」
「っかしいなぁ。むっちゃ笑ってたのに?」
「いやいや、聞くなよ。わかんないよ」
「んだな。 とりあえずもうちょい見守ろうぜ」
「そうだね」
…………………………………………
「つまりぃ…うん…荒木君の事………なんだ」
「「なぁにーーーー!!??」」


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