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明日になれば他人
【その他 官能小説】

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明日になれば他人-3

明日になれば他人。
一夜限りだからこそ、安心して見せられる。自分の汚さも醜さも情けなさも…全部、全部。
「樹里、可愛い…」
お世辞でも嬉しい。その一言に心が温まる。
十威の口が降りてきた。軽く半開きの唇をかすめて。
「はぁ…」
溜息が零れた。触れた所から切なさが走る。
「樹里、もっと自信を持って」
十威の舌が入ってきた。臆病風に吹かれる私の心までほぐすように。
全身に愛撫が行き渡る。爪先からアキレス腱へ、膝裏から内股へ、唇が滑り撫で上げる両手。時々ついばむように谷間を下り、へそ回りで戯れる舌。
「はぅ…んあぁ…」
ざらざらとした指紋が、私の胴体に小波を起こす。
とろんと、瞼が重くなる。
生暖かく満たされる幸せ…。女としての自分も悪くない。素直にそう思える。そんなささいな意識が、私に自信を与えてくれる。
十威の頭が私の股間に沈んだ。
「ひゃあ!あっ…はぁっ…あん…」
指で花弁を引っぱり舌先でなぞりながら、口に含んでは甘噛む。
「はんっ」
たったそれだけで例えようのない甘美感。
「感度いいね。すごいトロトロだ」
じわじわと快感が集まった蜜壷に、十威の二本指が試すように侵入してきた。
「あ、ああぁあぁっ!」
踵がマットレスに食い込んで、爪先がきつく丸まる。
私の中で十威の指がバラバラと暴れ出す。先ほどの緩い優しさが嘘みたい。
どんどん開かれてゆく身体。後から後から蜜が溢れ粘着を増してゆく。
…恥ずかしいのにっ!
「っはああ!十威ぃぃ…っひ、いいっ」
欲しくて欲しくて。
関節を曲げたV字指が、肉襞をくすぐっては引っ掻いた。
「ひゃはっ、あああぁ!」
敏感になった私の肉体に、新しく上書きされた快楽。昔の痕跡を洗い清めるように。
真っ白な頭の中でキラキラ。キラキラとした鱗粉が輪舞している。
ぶるぶる震えが止まらない内股の奥から…じゅん、更に濡れそぼるのがわかる。
「あ〜、見て。僕の手、樹里のでベトベト…」
糸を引いて粘る右手を自分で舐める十威。
あ、やだ。
恥ずかしいけど…。
十威、色っぽいね。
表情から仕草に至るまで…妬けちゃう。
それこそが私への誘惑。
そして、そのまま拭うように私の胸を揉みしだく。
「はぁああ…んっ」
ぐちっぐじゅぐちっ、愛液に含まれた空気がつぶれてゆく。淫らな音に軽く鳥肌が立った。
肌がひんやりと乾き、目に見えない間が、何とも言えずゾクッとする。
「もっともっと僕に乱れて。声を出して」
十威が物憂く微笑う。
その表情の美しさに…私の秘めた所がますます粟立つ。
「嫌いになんかならないよ」
ふっと、古傷が痛み出す。
誰かを好きになるほど必死になる。嫌われたくなくて、いつも自分を抑えてきた。
本当は泣いて甘えたかった。全身で縋って抱きたかった。
重すぎるほどの想いで、強く可愛く愛したかった。
ねえ、十威。
…願いを叶えて。
「好きよ…」
両腕を広げて抱き締める。過去の鬱憤を晴らすように。
「もっと言って、樹里…」
優しい声が耳元で響く。
ふたりの体が繋がった。心が通じたように。
「はあぁ!」
気持ち、いい…。
「もっと…いやらしく、なって…」
十威の息がまばらになる。
あ、私に感じてるんだ。嬉しい。
「好きよ、十威…好き…。愛して…る…」
何度も言っても色褪せない言葉。その魔法が人を強くするの。輝かせるの。


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