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『マニラバ!』
【学園物 恋愛小説】

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『マニラバ!‐3』-1

ある日の昼休み――‥

「そういえば今日は一度も来ないね、藤堂先輩」
茜はお弁当を食べながら尋ねる。
「あ〜なんか今日からクラブチームの合宿に参加するみたいだよ」
舞は妙に嬉しそうに答える。先輩はめちゃめちゃサッカーが上手いらしく、Jリーグのチームに入団が決まっているとか‥。

「舞、だいぶ先輩のかわし方慣れてきたね」
「もうあの人、ずっと自慢話ばっかなんだよ〜」
「男はみんなそうよ。で、先輩に興味持ち始めたりしてないの?」
ないね!ないない!

藤堂先輩は相変わらずあたしに会いにくる。
最初は戸惑ったけど、リョウに怒鳴られて自分を取り戻してからは大丈夫。先輩もあたしが軽くあしらうにもかかわらず、よくもまぁめげずにやってくるよ。


――そんなリョウはあれからあたし達にあんまり絡んでこない。
茜ちんは「ったく、あいつは小さい男だよ!」と呆れている。

そんな事より!しばらく藤堂先輩は学校に来ない!な〜んか久々に伸び伸びできるよ。



放課後――。
噂をすれば…リョウが久しぶりに声をかけてきた。
うわぁっと思わず飛び上がってしまう。
「‥そんな驚くなよ」
ごめんごめん。

「今日久しぶりに何か食いにいかねぇ?」


「ダメダメ!」同じクラスのヨウスケが話に割り込んできた。
「柳沢、お前今日体育委員の集まりあるって言ったろ。体育祭のことで」
あ〜そうだった!
「えぇ〜!めんどくさい〜ヨウスケ一人でいいじゃん」

「ダ〜メ!体育祭だぞ。祭りだぞ!」

おっ。

「一年に一度の大イベントだぞ!」

おぉっ!

「お前の活躍が光る、体育祭っ!!」

おおぉっっ!!

「さぁ祭りだ!祭りだ!盛り上げるぞぉ!」


『おおぉぅっ!!!』


ヨウスケと舞は2人で盛り上がってあっという間に出ていってしまった――。
クラスメイトはみんな舞の持ち上げ方を知っている。

――っとに単純なヤツ。
また謝りそびれてしまった。この前は言いすぎた。ごめん‥



――‥いよいよ明日は体育祭っ!!
ぃや〜、準備で忙しかったけど久々に平和な日々だったな〜

「舞ちゃ〜ん!」
‥と思いきやだよ――
はぁ。


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