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『マニラバ!』
【学園物 恋愛小説】

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『マニラバ!‐2』-2

「でも‥どうしたらいいかわかんないよぉ助けてよ茜ちん‥」
「やだね!」即答。
なんで!!
「こればっかりはさぁあたしは何もできないよ。こういうことを経験して人は大人になっていくんだよ」
茜はニヤニヤしてる。
――なんか茜ちん楽しんでない?
「まぁ‥先輩の言うとおり、まずは知ることも大事だと思うよ」
学校一の男に気に入られてるんだから自信もちなさい!と舞の肩を叩いた。
――うん、そうだね‥

「お前さぁ‥」
え? 今まで黙ってたリョウが言った。
「お前、実は結構いい気になってたりするんじゃないの?真っ赤になってヘラヘラしちゃって‥」
黙ってると思ってたらそんな事思ってたの―‥!
「違う!そんな風に思ってない!あたしはこんなの初めてだから、ど‥どうしたらいいかわかんなくて‥」
「いやならいやって言えばいいだろっ!来るなって!‥だいたい、ヘラヘラしてんのお前らしくねぇんだよっ!」
リョウは舞をまっすぐに見たあと教室を出ていった――。
あららーと茜――。


――なんで怒るの‥!でも‥確かにリョウの言うとおりだ…。あたしってば先輩のペースに流されちゃって‥ヘラヘラ、してたかもしれない。
でも、あんなに怒んなくてもいいのに―‥!!

「あぁもうっ!!やってやろうじゃん!!」
「え〜っ舞、逆ギレ?!」

そういえば今日は一日ぐったりしてて先生に怒鳴られてない舞であった。
――いや、それは関係ないっしょ!


柳沢舞、復活!!


やはり放課後も藤堂はやってきた――
「舞ちゃん、一緒に帰らない?」
「あた‥あたしは一人で帰ります!」
よしっ言ってやった!

「おぉ〜、なんか強きになったね。そんな舞ちゃんもかわいいよ!」
えぇ〜っ全然効いてない‥
「せ‥先輩って、お暇なんですね。あっほら、受験とかこれから大変なんじゃないんすか?」
そう、季節は10月――。受験生にとっては大事な時期。

「‥舞ちゃんはほんとに僕のこと知らないみたいだね。でも舞ちゃんからの質問うれしいな!」
藤堂はニコニコしてる。
「僕はね、卒業したら地元のサッカーチームに入るんだ。まだJ2のチームなんだけど‥」
あ〜そういえば茜ちんがなんか言ってたな‥
わぁ〜まだしゃべってる。自慢かぁ?!

‥ええい!!
舞は藤堂の話を振りはらって走りだした。
「さよ〜なら〜!」
「ぁあっ!舞ちゃん!‥‥行っちゃった〜」

ふんっ 

藤堂は後ろから笑われた気がして振り返った。

「誰?アンタ。」


「‥舞と同じクラスの、近藤リョウです。」


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