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impertinent teachar&student
【学園物 恋愛小説】

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impertinent teachar&student−6-2

靴を脱いで、すぐ寝室に向かった。
彼女も後に着いてくる。
お互い、羽織ってるものを、もどかしく脱ぎ捨てる。
なんとかコートだけ脱いだ彼女をベットに寝かせ、口付けを交わす。
お互いを求めているのは、口に出さなくても分かる。
肌でそう感じられる。


彼女と別れて2年。
家にいると辛かった。
彼女と共に過ごしたものが多すぎたから。
並んで座ったソファー。
手際良く料理をする姿が見れるキッチン。
食器棚には、対になった茶碗やお椀。箸もあった
洗面所には、ハブラシが二本。
バスタオルも常に二つはあった。
寝室に行ったらダブルベッド。
寝相が悪いから大きめのを買っていたのだが、彼女と一緒に寝るようになってからというのも、不思議と寝相の悪さはマシになった。

あの家には、友達は呼んだが、彼女を上げたことはない。
…というか、彼女なんていなかった。
世間で定義する”恋人”はいたが、俺の中での”恋人”は美雪だけだった。


彼女と口付けを交わす。
時々、彼女から聞こえる色っぽい声色は変わらなかった。

別れたはずなのに。
2年も経っているのに、俺は彼女を忘れずにいた。
そして、目の前には再び彼女がいる。
嬉しくて堪らない…

美雪…

君も今、そんな気持ちなのか?

俺はこのまま、君を好きなままでいいですか…?



事が終わり、リビングで煙草を吸う。
美雪はベッドで眠っている。
さぁ…これからどうしようかなぁ…
結婚式はいつあげよう?
どこに住もう?
その前に挨拶に行かないとな…

そんな将来設計が頭の中で描かれている。

そうだ、いつか子供が生まれるなぁ…
美雪に似たら可愛いだろうなぁ…
そうなったら、俺は頑張って教師をしなきゃなぁ…

…頑張って?

『無理しなくていいんですよ』

不意に真田に言われた言葉が、思い出された。
あいつには、俺が無理してるように見えたのかなぁ。
そういえば、真田にちゃんと断りの返事、言ってなかったなぁ…
今度、会ったら言おう。

もう、美雪以外は…

「煙草…また始めたんだ」
声のする方に、体を向ける。
そこには、会った時と同じ格好をした彼女が立っていた。
「あぁ…ちょっとな」
そう言って、煙草を揉み消す。
「そっかぁ…」
そう言う彼女の表情は何故か暗かった。
「そんな顔するなよ〜分かった。美雪と、結婚するんだもんな。また、止めるよ」
煙草を消しながら言う。
「そっかぁ」
さっきとは打って変わって、笑顔になった。

こうして、美雪との付き合いが再び始まった。


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