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カーテンと机とつぶれた気持ち
【青春 恋愛小説】

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好きな人と大切な人-2

それから簡単なHRをして帰った。
帰り道もずっと彼女の言葉が頭から離れず、何度も優衣に聞いてるの!?って言われた。
正直それどころじゃなくて、彼女が言い掛けた『‥て』という言葉と、なんとも言えない憂いのようなものを帯びた表情が忘れられなかった。



家に帰って、何をして過ごしていたって思い出してしまう。

どうしてあんな顔したの?

何を言いかけたの?


全然ダメだ‥。
テレビを見ても、音楽聞いても全く集中出来ない。
魔法にかかったみたいだ。これぞ、魔性の女=魔女!?あぁー魔女ってそういう意味だったんだぁ‥。まじ、どうでもいいことだし‥。しかもたぶん意味違うし。


もう寝よう‥。




朝、アラームが鳴ったのは6時ジャスト。
いつもより1時間早めに起きちゃってます。
別に新しいクラスだからって気合いを入れてるわけじゃないからね。

ただ‥なんとなくね‥。

‥‥‥‥嘘。

早く行けばアノ人に逢えるんじゃないかって‥俺の安易な考え 。

だって、俺はこうでもしなきゃ逢えない。圭佑みたいに自分の想いのままに行動できない。したら、今ギリギリで保たれてる3人、いや4人の均衡が崩れてしまう。




教室に入るとやっぱり誰もいない。当たり前だよね、まだ7時20分だもの。
誰の席か分からないけど、とりあえず俺が座っていた席に向かった。
あの頃の席に‥。


そういえば、前に彼女が遅刻したとき、俺がぼんやり外を眺めていたら歩いてる彼女を見つけたっけ‥。
たぶん、俺の思い過しだけどあの時、君と目が合った気がしたんだ。
ものすごく小さなことだけど、俺は妙にドキドキして目が離せなくなって、思わず息を呑んだ。

春の日差しのなかで、ゆっくり歩く姿が今でも色褪せずに記憶を彩る。


そう、ちょうどこんな感じで‥‥‥



って山田さんっ!?
本物っ!?すっげー‥本当に逢えたよ‥。ちょっと語弊があるな、正確には見れただな。


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