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淫靡女教師猥雑肉欲妄想絵巻
【教師 官能小説】

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淫靡女教師猥雑肉欲妄想絵巻-4

 繰り返しになるが、イラストのメアリの服が大人びて見えるのは、姉だからである。
 また、日本の高校生、タカシとナツコも兄妹である。これも教員向けのガイドには明記されている。もちろん桃子は、その解説も読んでいない。

(『オウゥ…お前のブロウジョブは最高だぜ…、オレのコックがとろけちまいそうだ…フオウゥ』『ンンッ、イエァ、あんたのクリームをちょうだい、あたいの口に、いっぱいッ…』『どうだい、ナツコォ…ッ、お前のプッシィもオレの10インチのコックが欲しくて、ぱっくり開いてるんじゃないのかい? ベッドに上がってこいよ。楽しもうぜ』『アオウッ、あたいのプッシィをあんたの長い舌と、固いコックでめちゃくちゃにしてちょうだいッ…タカシィッ!』『ああっ、ジョウのこれ…すっごい…おっきぃ…』『ううっ! メアリ、すごいよっ、そんなことまでぇ…っ! 出る、出ちゃいそうだよっ!』)

 英語教師としては本来使うべきではない単語が混じっているが、自室のパソコンから仕入れた情報で汲めども尽きぬ、性のトレヴィの泉を満たしている桃子にとっては、これらの教会や公の場で発してはいけない言葉こそ、むしろ馴染みのある英単語であった。

(『ウォァッ! オレの上に跨って腰を振るんだこのビッチ! 好き者めッ! モモコ、お前のプッシィは狭くて、中が踊るみたいに動きやがるぜッ!』『あん、あんっ! 激し過ぎるぅ、突き抜けちゃうっ』『ウッヤァ! あたいの口を、あんたのクリームでいっぱいにしてぇッ!』『ああっ、あ、いく、いっちゃうよぉっ、メアリィっ!』『ひぃ! ジョウっ! 抜かないでぇっ! ああメアリぃっ、あなたのここを舐めさせてぇっ!』『ウァオッ! イエス、そこよモモコ、あたいのプッシィを吸い尽してェッ! あたいの口にいっぱいになったタカシのクリームを、あんたにも飲ませてあげるわァッ!』『それっ、ジョウっ! これが日本のゲイ・ピープルのテクニック“兜合わせ”さっ! ああっ、どうだい? 気持ちいいだろうっ』)

 いつの間にか『ナツコ』が『モモコ』に入れ代わっているが、それも妄想の便利な所だ。
 日米の兄弟の交流と文化の違いについて語られた教科書のテキストも、桃子の大脳、いや性欲を司るのは小脳か。とにかく、その辺りの細胞にかかれば一瞬のうちに国際的スワッピング大会へと昇華してしまう。
 しかも実際は国際スワッピングにとどまらず、後半はバイセクシュアルで、しかも二組とも近親相姦という、あまりにオープン過ぎる『フェティッシュ・エーンド・ファックォフ』なストーリー展開になっていたのだが、残念ながら桃子は、その事実を知らない。
 教科書に蛍光ペンでアンダーラインを引く。

(白人のは柔らかくて長いと読んだが、それは膨張率としてはどのようになっているのだろうか。海綿体が充血した際、貧血を起こす危険はないのだろうか)

 教科書のページに付箋を貼りながら、桃子は白人男性の性器に思いを馳せた。頭に浮かんだのはヘチマである。シルエット的には似ていないこともない。

 時計を見ると午後3時を過ぎていた。
 甘いものが欲しくなり、自分の机の引き出しを開ける。電池の無い電卓やら、期限切れのビデオ屋の会員証はあったが、「常備薬」の飴は切れていた。
 隣の机の上に、のど飴の袋が置いてあった。
 紫蘇エキス配合、はちみつ入り。桃子の好みだ。
 1?の狂いも許さずにテキストや資料が並んだその机は、数学教師、平井秀夫のものだ。
 父は国立静奈川大の教授。平井も東京のエリート私立高校の教員だったという。昨年の春から、この沼浜高校に赴任してきた。32歳独身。背が高く、きちんとプレスされたスーツを着ている。年齢の割に白髪が多い。授業は厳しいらしく、生徒からはあまり好まれてはいなかったが、桃子はその真面目さも平井の魅力ではないかと考えている。
 桃子は平井のことが前から気になっていた。

(のど飴の一つくらい、もらってもいいだろう。袋の封も切ってあるし)

 だが、あまりに整然とした机の上に、ぽいと放り出されている袋入りののど飴は、何か異質な印象を与えた。

(平井先生らしくないな。きちんとした人なのに)

 不審を覚えながらも甘味への欲望は絶ち難い。
 桃子はのど飴を取り出して頬張った。

(霧雨に濡れた、朝の紫蘇畑を思わせるフレーバァに、微かに漂う、積み上げられた干し草のようなフィニッシュ。まさに日本古来の味覚の競演…)

 ソムリエのような評価をしているが、のど飴の味と香りの主成分は、合成甘味料と香料である。

(あたしが職員室に一人で詰めることを知った平井先生からの、何らかのメッセージかも知れない)

 桃子の耳が赤くなった。自分の甘味好きは机が並ぶ平井なら当然知っているはず。こののど飴は、桃子へのさりげない気遣いとして置いたのではないか。そんな想像が、アメリカの国鳥、ハクトウワシ(絶滅危惧種)の翼のように雄々しく開いた。


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