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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜B
-8

「言ったはずです、僕の邪魔をするなら倒すと。
僕はジェラルドを・・・・・滅ぼす!!」
ウィンは再びアルス達に向けて杖を構えた。
「フリーズスティング!!」
「うおっ!」
大地から巨大な氷柱が出現した。
アルス、フォルツ、ヴェイルはそれを避けるが、またしてもジェラルド兵達がそれに巻き込まれた。

「ウィン、お前とは戦いたくないがこっちにも退けない理由がある!」
そう言うとアルスは剣(ファルシオン)を抜きウィンに突き立てた。
「まあまあ魔導士同士、ここは俺に任せろ」
アルスとウィンに割って入るフォルツ。
「アルスとヴェイルはヒーティア兵の相手をしててくれよ。」
フォルツは自信たっぷりにニッコリと笑った。
それを見てアルスとヴェイルはその場から離れた。
「フォルツさん、俺に呪文を教えてくれたのはあなただ、俺の命を救ってくれたのも。
でも・・・・・」
ウィンはフォルツに杖を向けた。
「一体どうしたんだ?お前が戦争に参加するなんて、妹は・・・ルンはどうしたんだ?」
「・・・・・死んだ。ジェラルドのせいで!!
僕はジェラルドを絶対に許さない。
邪魔をするなあああ!!
サンダーランス!!」
無数の雷がウィンの杖から放たれる。
「サンダーランス!!」
するとフォルツもウィンの放ったサンダーランスに向けてサンダーランスを放った。
雷は相殺・・・いや僅かにフォルツのサンダーランスが勝りウィンに向かって雷が飛ぶ。
「くっ!」
ウィンはそれを紙一重で避ける。
「やはり魔力ではあなたには勝てない・・・・・けど!」

「アイスエッジ!!」
ウィンは氷の下位呪文を放つ。
氷の刃がフォルツに向かって飛んだ。
「よっと!」
フォルツはそれを軽いステップで避ける。
しかしその後も次々と氷の刃が襲い掛かる。
「うおっ!っとと!」
氷呪文の連射によりフォルツは避けるので精一杯だ。
そして遂に避けきれなくなったフォルツをアイスエッジが襲う。
「しかたねえ、フォースフィールド!!」
フォルツは呪文を防ぐ結界呪文のフォースフィールドを使った。
結界により氷の刃が弾かれた。
「あれだけ呪文を連射できるなんて相変わらず呪文コントロールは桁違いにうまいな」
フォルツは結界を張りながら語りかける。
「・・・・・」
結界を張っているフォルツにお構いなしといった様子で杖を構えるウィン。
「アイスエッジ!!」
再び氷の刃がフォルツを襲う。
しかし全て結界に弾かれる
「太陽を写す海 生命を司る雨 森を濡らす霧
今一度 苦しみ 悲しみ 怒り
全てを凍てつかせろ!」
するとウィンはアイスエッジを放ちながら聖位呪文の詠唱を行った。
「なっ!聖位詠唱!
聖位呪文まで覚えたのか!!」
フォルツはアイスエッジを結界で防いでいるので回避の態勢がとれない。
「コキュートスファング!!」

ウィンは氷の聖位呪文 コキュートスファングを唱えた。
フリーズスティングの氷柱を遥に上回るほど巨大な氷柱が大地から出現する。
ジェラルド兵達はそれに貫かれ、またその氷柱の周りのジェラルド兵数百人が一気に凍りついた。


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