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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜B
-12

翌日

気持ちいい朝の目覚めと共に、そこにはいつものフォルツがいた。
「いつまで寝てるんだ?せっかくの休みだぜ。
どっかいこうぜ!どっか!」
フォルツは寝ぼけ眼のアルスにヘッドロックをかけながら明るく話し掛ける。
「なんでそんなに朝からテンション、高いんだよ?うっとおしい」
それにより少し安心したのかアルスもいつもの様に毒舌を吐く。
「ここ最近忙しかったからさ、久々にゆっくりできんじゃん。川に釣りでもしにいこうぜ。ルナも誘ってさ」
「まあ別に構わないが」
「よっしゃあそうと決まればお前ルナ誘ってこいよ。」
「俺が?」
「俺は準備で忙しいんだよ」
フォルツに説得され、アルスはしぶしぶルナを誘いに、四階の給仕係や救援部隊の部屋等が連なる棟に行き、ルナ達の部屋の前に立った。
"コンコン"
アルスが二回程ノックをすると
「はーい」
とすぐに返事が帰ってきた。
"ガチャ"
扉が開く。
すると出てきたのはルナではなく四十台くらいの女性だった。どうやらルナと同じ部屋の給仕係の女性のようだ。
「あらなーに?」
「ルナはいるか?」
アルスがそう尋ねるとその女性はすぐにルナを呼んでくれた。
「ルナ、お客さんよ」
「はい」

「アルス!」
ルナはアルスの顔を見ると驚きに近い表情をした。
「帰ってきてたんですか?」
「ああ昨日な。知らなかったのか?」
「ええ、でも無事でよかった。フォルツとヴェイルも?」
「ああ無事だ。まあまた明後日に進軍するんだけどな。
今度はアルマー大陸に・・・って言っても解らないか?」
アルスはこの世界のことにあまり詳しくないルナを気遣った。
「アルマー大陸・・・・・ヒーティア王国が治める大陸ですね。」
「知ってるのか。」
「ええ、私も少しは勉強しました。」
ルナはアルス達がヒーティア軍と戦っている間に世界の常識程度のことはあらかた覚えたようだ。
「ところで、今暇か?」
アルスは本題を切り出した。
フォルツと一緒にとは言えアルスはあまり女性を誘ったことは無いので少しぎこちなかった。
しかし誘われたことの無いルナにとってそれには気付くことはなかった。
「はい。」
「今から俺とフォルツで近くの川に釣りに行くんだが一緒に来ないか?息抜きに。」
「ええ、あなた達さえよければ。」
ルナは嬉しそうに頷く。
ヴェイルはこれからデュセル達と打ち合わせがあるらしいので
アルス、ルナ、フォルツの三人でジェラルド城から一番近い川辺に向かった。
川辺にたどり着く三人。
フォルツは持って来た竿を二人に渡した。
「さあ始めますか。」
そしてアルスとフォルツは芋を丸めた餌を針につけて水の中に垂らした。
ルナも見よう見まねで同じようにした。

数分後

「来たー!」
フォルツの竿に一匹の魚が掛かった。
「なに!?」

そしてまた数分後

「また来た!!」
再びフォルツは魚を釣り上げた。


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