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恋におちて
【教師 官能小説】

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恋におちて-1-2

別の日の放課後、手が空いていた俺は小泉先生にちょっとした用事を頼まれて二年A組の教室に向かった。
まだ少し騒がしい教室に入ると、男女合わせて七人くらい残って話していて、輪の中には牧本と桜井もいた。
牧本はきっと俺が来るまでは楽しく話していたのだろうけど、今はもうしかめっつらして黙っている。
ここまで嫌われるとなぁ…トホホ。
「三木何しに来たんだよ〜」
男子の一人が肩をポンポンと叩く。
俺は小泉先生に頼まれたことを思い出して、教室中の掲示物の取り外しを始めた。背が高いからか、よくこんな仕事を頼まれる。
「ちょー雑用じゃん」なんて言いながら牧本以外の生徒たちは笑っている。
「うるせーなぁ、まだ若手だからこういう仕事も大事なんだよ。俺一応AB組の副担任だし」
ロッカーの上にあがり、画鋲を手の平に取りながら貼ってあるプリントなんかを集めていく。
その間も生徒たちは何かと俺にからんできて、俺は適当に相槌うったり質問に答えたりしてた。

「そーいや三木って彼女いないんだっけ?まだできないの?」
桜井が聞いてきた。余計なお世話だと思いつつ「今は生徒みんなが恋人」なんて俺なりにかわいく言ってみたら、みんなして「キモーイ」とか足元から野次を飛ばしてきた。
その時牧本が突然立ち上がり鞄を持って教室から出ていってしまった。
みんな急な事に驚いて、一斉に俺を見た。
「三木が来てから黙りこくってたもんなぁ」
「三木何かしたの?」
「実は三木のことの好きなんじゃないの〜?やだぁー」
「逆に本気で嫌いかだよな!」

「…多分後者だな…」
俺はロッカーから降りて、たぶんみんなが聞こえないくらい小さな声でそう呟いた。俺が何をしたっていうんだ??


帰り道のあの公園に、今日も牧本だけがぽつんとベンチに座ってたいた。
俺はなんだか少し落ち込んでいたけど、勇気を振り絞ってやっぱり話し掛けた。
「牧本、また一人で考えごとか?」
また無視されるかと思ったけど、今回は違った。
「…三木先生って嘘つきですね」
俺の事を冷たい目で睨んでそう言った。
身に覚えのない俺は、言ってることの意味が理解できずに、無言で立ち尽くしてしまった。
嘘つき?牧本や他の生徒にだって何か嘘をついただろうか?…あっそーいえばこの前桜井に趣味はドライブとか言っちゃったけど、車持ってないんだよな。でもきっとそういうのじゃないよなぁ。
悩んでる俺に牧本は続けた。
「先生結婚して小さな子供もいるでしょ?私知ってるんだから」
「えっ!?」
「入学してすぐ、隣の駅のスーパーで三人仲良く買い物してるの見たんだから。そのくせ自己紹介では独身彼女なし、なんて言って嘘ばっかり…指輪もつけてないし…」
俺は言ってる内容よりも、牧本がたくさん喋ってることに驚いていた。そして少し考えてたら段々笑えてきた。
「何がおかしいんですか?」
「なんか勘違いしてる。俺は本当に結婚してないし、彼女も二年いないよ。なーんにも嘘はついてない」
「…じゃああの美人な人と男の子は?」
「隣の駅に姉一家が住んでて、ヒマさえあれば甥っ子の子守に呼ばれるんだ。美人だなんて言われたの聞いたら喜ぶよ」
牧本の顔はみるみるうちに真っ赤になってしまった。
「大人が嘘つきだなんて思って嫌いになっちゃったのって、もしかしてこれが原因なの?」
コクリと頷く牧本は相当恥ずかしいようで、そのまま顔をあげずに「くだらない事かもしれないけど、あの時な私にはすごく悲しい事だったんです」と小さな声で言った。
こんな事が理由でと呆れた気持ちと、誤解がとけてホッとした気持ちで、俺は大笑いした。
そんな俺を見て、牧本にもやっと笑顔がこぼれた。ちょっと照れた感じで眉を下げて笑う彼女を見て、俺は素直に「笑うとほんと可愛いんだな」って言った。言った後、なんだか告白したみたいで恥ずかしくなったけど、心からそう思ったんだ。


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