投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

シスコン
【コメディ 恋愛小説】

シスコンの最初へ シスコン 22 シスコン 24 シスコンの最後へ

シスコン『第五章』-2

シャワーを浴びて部屋に戻ると、浜崎さんが笑ってこっちにきた。
「散歩に行かない?まだ朝食まで時間があるし、今の時間ならそんなに暑くないと思うの。………どうかな?」
顔を赤く染めて、浜崎さんは恥ずかしそうに言った。
………あぁ、この子は諦めてないんだ。
「そうだね。丁度暇だし…行こうか。」
浜崎さんは、本当にうれしそうに笑った。





ま、散歩とは言っても、この辺りの地理にうといオレ達は、この別荘の庭を歩く事にした。
「夏真っ盛りだな。」
空を見上げれば、雲一つ無い晴天。の割に、そんなに暑くない。やっぱり朝だからか。
まぁ暑くないって言っても、昼よりはって事だけどね。
「そうだねぇ。ていうかこの庭広ぉい。」
確かに、広い。この庭だけでオレん家が二つ入るんじゃないだろうか。
それよりも、さっきからオレの隣りで歩く浜崎さんが、なんかそわそわしてる。
「……どうかした?」
浜崎さんは少しピクッて震えた。
「いやっ、なんでもないっ。」
そして、浜崎さんは落ち込んでいるかのように、溜め息を吐いた。
「………、」
あぁ、そうか。
せっかく二人きりでいるんだから、ってやつか。まぁ、いいか。
オレは浜崎さんの手を握った。
「っっ?」
浜崎さんは見上げ、オレを見つめた。
………結構可愛い。
「これか?」
そう言って、オレは微笑んだ。
『叶わない事を願ってるなんて………』
作山の言葉が胸にしみる。
諦めたほうがいいのだろうか?
「あ……うん。」
浜崎さんは、さっきオレを誘った時より顔を赤くした。
姉貴を、忘れられるかなぁ?なんて、思ったりした。





午前七時。
朝食の時間だな。
オレと浜崎さんは、別荘内に入って、部屋に向かった。
部屋に入ると、もうすでにみんながいた。
「秋冬遅いよ?」
姉貴が言った。
………朝…あんな事(キス)しちまったから意識しちまいそうだ。
「おう、悪いな。」
空いてる席に座る。作山がオレを見て微笑んだ。そして、目線を姉貴にそらす。
「バレてなくてよかったな。」
って、口パクで言った(定かでは無いが)作山は、箸を持った。
「じゃあメシ食おうぜ、腹減った。」
作山はそう言って、ひひっと笑った。
「いただきます。」
みんなが食べ始める。
「今日はどうする?」
千里が言った。
「今日はね………海にくりだそう!!!」
柚木さんが、腕を振り上げた。そのせいで、ガツンと後ろの戸棚に手をぶつけて、悶絶し始めた。………どじキャラなのか?
「海かぁ………いぃねぇ。」
作山が同意した。
「女の水着……ピチピチの肌……目の保養にはぴったりだ!!」
作山が何か熱弁しているが、ほっとこう。
「じゃぁ……メシ食ったら行くか。」
みんながうなずいた。


シスコンの最初へ シスコン 22 シスコン 24 シスコンの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前