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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-29

一方アルスの剣を槍の刃で受け止めているレーヴェス。
「ほう、以前の剣より良いものだな」
「武器の良さで勝てるのなら苦労はしない。」
「それもそうだな」
そう言うとレーヴェスは槍の柄でアルスの腹部を突いた。
「くっ!」
アルスは少しだけ後ろに飛ぶ。
「ふん、堂々と待ち構えてたくらいなんだ。少しはまともになっているんだろうな?」
レーヴェスは笑みを浮かべながら問う。
「さあな」
アルスは全体重を込めて剣(ファルシオン)を振り下ろした。
しかしレーヴェスには当たらない。
逆にレーヴェスの突きがアルスの肩をかすめる。
(やはりイメージと実物じゃ大違いだな)
それでもアルスは怯んだ様子は無く、斬撃を繰り出し続ける。
アルスの気迫にレーヴェスも余裕が無くなってきたのか表情が真剣になっていった。
そしてアルスがレーヴェスの足に向けて横薙ぎの斬撃を放った。
それを軽い跳躍で避けるレーヴェス。
そしてすかさずアルスが空中のレーヴェスに追撃をした。
レーヴェスはそれを槍(エルグライド)で受け止めるが着地と同時に膝を突いた。
アルスはその隙を見逃さない。
剣(ファルシオン)にまとわせた魔力を高速で振動させる。
"ハウリングセイヴ"だ。アルスはレーヴェスにハウリングセイヴを放つ。
レーヴェスはすぐに反応し、槍(エルグライド)を構え受け止めようとした。
「槍ごとブッタ斬るまでだ!」
このまま振り下ろしても受け止められることに気付いたアルスだが槍(エルグライド)ごと両断しようと剣を振り下ろした。
"ガキーン"
という大きな音がする。
しかし槍(エルグライド)には傷一つ付いていなかった。
「ちっ」
アルスは距離を取る。
「ふん、この天槍エルグライドをナメてもらっては困る」
レーヴェスは態勢を立て直し再び槍(エルグライド)を構える。


一方ギカストームを防がれたフォルツは攻めあぐねていた。
しかしフォルツのギカストームを見てアシェルが何かをひらめいた。
「行くわよ、ギガストーム!!」
ギガストームを唱える声を聞き、フォルツがフォースフィールドを張った。
しかしアシェルが放ったギガストームはフォースフィールドを張るルナの背後の岩に落下する。
粉々に砕かれ勢いよく飛ぶ岩の破片がルナの後頭部を直撃した。
「・・・・・う!!」
ルナはその場に倒れ込み気絶した。
「ルナ!!」
【呪文を防ぐ結界呪文フォースフィールドは物理的な攻撃は防ぐことができない。
逆にフォースフィールドと同じ結界呪文、クリスタルフィールドは物理的な攻撃を防ぐが呪文は防ぐことができない。】

しかしその隙に、アシェルは気絶しているルナの元に行き、背負った。
そしてすぐに戦線を離脱した。
「待ちやがれ!」
ルナを背負って走るアシェルの後をフォルツはすぐに追う。
「くそ!」
それを見たアルスもアシェルを追い掛けようとした。
「何処に行くつもりだ?貴様の相手は俺だ。」
しかしレーヴェスがアルスの前に立ちはだかる。
「そこをどけええ!!」
アルスは剣を振るったが怒りや焦りの感情で振るった剣がレーヴェスに通じるはずもなく、軽く受け流された。そうしている内にアシェルとフォルツは既に見えなくなっていた。
(くっ!ルナはフォルツに任せて、今はこいつを倒すのに集中するしかない)
アルスは雑念を振り払い。再び剣を構え直す。


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