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Cross Destiny
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Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-24

それから数分、アルスとレーヴェスは幾度か斬り合うがお互い決定打は無かった。しかし、肩で息をするアルスに対してレーヴェスは汗一つかいていなかった。
「はあはあはあ」
「どうした?剣聖アルスの名が泣いているぞ」
「黙れと言っている!!」レーヴェスの挑発にアルスは剣技の一つであるインフィニティクルスを放った。
十字の剣閃がレーヴェスの胸をかすめた。
決定打では無いとはいえ初めてアルスの剣がレーヴェスを捕らえた
「ほう、やるな。
貴様 師は誰だ?」
レーヴェスは尋ねる。
「師などいない!」
アルスは答える。
「やはりな、素質はある、だが技が荒い。」
レーヴェスはそう言い終えると槍を両手で構え、姿勢を低くした。
「斬影閃・狼牙(ざんえいせん・ろうが)!!」

レーヴェスは高速でアルスの脇を通り過ぎる。
アルスがそれに気付いた時、アルスの剣は粉々に砕かれていた。それと同時にアルスの脇腹から鮮血が舞う。
「ぐ・・・・・は」
レーヴェスの槍術を受けたアルスはその場に倒れ込んだ。
「さあ、死の時間だ。」
レーヴェスは倒れるアルスに槍を向け、とどめを刺そうとした。
その時

「レイジングアンドゥレイト!!」
フォルツがレーヴェスに向かって光の上位呪文を放った。
フォルツの杖から黒い閃光が細い線状に走る。
「くっ!」
レーヴェスはそれをギリギリで避けるが頬をかすめ血を流す。
「黒い・・・・・光」
アシェルはその黒い光呪文に驚いた様子でフォルツを見た。
「ククク、はーっはっはっ!!」
レーヴェスは高らかに笑い始めた。
「まさか、お前だったとはな。
何という偶然だ。」
そしてそう続けた。
「何のことだ?」
フォルツが問う。
「今は知る必要は無い。いずれわかる。」
そう言うとレーヴェスは槍を布で覆う。
「いくぞアシェル。」
「うん、報告しないとね」

そう言うとレーヴェスとアシェルはその場から去っていった。
フォルツは後を追おうとしたがアルスを救うのを優先した。
「アルス!!」
アルスの傷は思ったより深く血が止まらず溢れ出る。
「くそ!!」
数々の呪文を使いこなすフォルツだったが回復呪文だけは苦手としていた。
「私に任せてください。」
ルナが真剣な顔で言う。
「そうかルナは回復呪文使えるんだ。
頼むアルスを助けてやってくれ」
フォルツはルナに希望を託す。
そしてルナはアルスの腹部の傷に手をかざした。
「キュアレイン!!」
ルナは回復の上位呪文を唱えた。
ルナの手から白い光が雨のように放出される。そしてアルスの傷がみるみる内にふさがっていった。
「これで大丈夫」
ルナはほっとした様子で言った。
「よかった」
フォルツもほっとした様子で言った。


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