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友情の方程式
【学園物 恋愛小説】

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友情の方程式END-2

あの日以来、北川は変わった。
今までは自分と違うタイプの人間とは関わろうとしなかったのに、今は誰とも隔てなく話すようになっていた。
でも、時にはわがままっぷりが発揮されていたが、その時は加藤が遠慮なく止めていてクラスの雰囲気もだいぶ変わった。
周りも"あの二人、結構あってるな"なんて言ったやつもいる。

「あのさ、俺昨日もう一回、菜緒に自分の気持ち伝えたんだ。」
皆が待っているところに向かって歩いている俺に北川が言った。
「…で?」
「また付き合うって言ってくれて…中山、ありがとうな」
「…へ?」
「俺、あん時中山にあんなこと言われてなかったらまだ自惚れているとこだった」
真面目な顔で言う。
「そっか…今度こそ、大切にしてやれよ。」
軽く北川の背中を叩いた。
「あぁ!…で、一つ聞きたいんだが…あの日、あの後どうしたんだ?」
不安げに聞く。
「…別に。追い掛けて、励ましただけ。」
…ということにしておいた。わざわざ言う必要もないだろう。
「そっかぁ〜よかった」
北川が安心したのか、ホッとした表情になった。
「んな、北川が心配するようなこと、加藤とすると思うか?あの加藤だぞ?」
いつもの調子で言った。
「"あんな加藤"でも、俺の彼女なんですけど?」
「あ、そうだった!失礼」
そう言って、二人共笑った。
「あ、二人何してんだよ!行くぞ!」
クラスメイトの一人が叫んでいる。
その中には加藤もいた。
俺達は、クラスメイトが待つ方へと走った。

「遅い!!ってなんか変わった組み合わせだね?」
不思議そうに北川と俺を見比べる。
「んなぁこと、ねぇよ。なぁ?」
北川が隣にいる俺を見る。
「そうだよ。別に、なぁ」
なんか、言いながら俺たちはお互いを見て笑った。
「…?」
不思議そうに加藤は俺らを見た。

俺と加藤。友達だけどただの友達じゃない。なんと表現したらいいか分かんないけど、俺にとっては大切な存在。
こんな関係も悪くない。
ほんと、加藤に出会えてよかった。ありがとう。

加藤と北川のやりとりを見ながら心の中で感謝した。




皆と食事をする予定の店に向かっている途中、ケータイのバイブが震えた。
開いてみる。メールだった。

"卒業おめでとう!あまり調子に乗ってお酒を飲み過ぎないようにね!!
でも最後だからね。皆と楽しく過ごして下さい☆勿論、私のことは忘れないでよ
?皆と遊び終わったら、次は私の番だからね!晶より"

END


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