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WAKALE
【失恋 恋愛小説】

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WAKALEー翔ー-3

{翔!ビックリした?空です。こうやってちゃんとした手紙を書くのは初めてかもしれないね。前から翔が私の字を綺麗だって言ってくれてるから、今日は頑張っていつもより綺麗に書きます★
今回何でこうして手紙書いたかってゆうと、今までの感謝をこめてなの。昨日私たちの記念日だったわけだけど、私たち付き合って今年で5年目なんだよね。高校の時に出会って、ずっと友達だったけど、翔が告白してくれた。私あの時どれだけ嬉しかったか分からない。初めて翔と話せた日から、あなたは私の憧れで、そして今は私の世界で一番大切な人です。
だけどね、本当は知ってたよ。あなたが情けない人だって事。必死で強くいようとしてる時もあった事。本当は凄く寂しい事。輝いてるあなたが好き。でも、こうして輝きの裏に隠されてる弱いあなたも好きよ。弱いあなたは、私が守ってあげるから。全力で守るから。これからは、私の前で、頑張らないで。
ねえ、翔。5年間一緒に付き合ってきて、色々あったよね。心が揺らぐ時も、離れそうな時もあった。けど、翔はいつも側にいてくれたよね。それが、私にとってどれだけ救われたか分からない。今だってあなたはこうして私の側にいてくれる。いつだって、私を見つけ出してくれる。}
涙が止まらない。心が震える。俺の空への愛に。空の俺への愛に。震える手で、2枚目をめくった。
{あなたはいつか私に言ったよね。いつも俺の側にいてくれてありがとう。いつも、俺の事癒やしてくれる空が、大切だよ。って。でもそれは私が言いたい言葉。いくら尽くしても尽くしたりない。それくらい、翔は私にいっぱいいっぱい色んなものをくれた。

今、手紙を通して、心から言います。5年前の昨日、私を選んでくれてありがとう。そして、生涯のパートナーに私を選んでくれてありがとう。
何度でも言える。あなたが好きです。これからも、ずっとあなたの側にいるからね。
いい夫婦になろうね! 空}
手紙を大事に抱えた。胸に当てた。空の想いが染み込んでくる。こんなに空は俺を想ってくれてる。…分かってくれてる…っ…!
でも、なら何故、別れを告げられたのだろう。やっぱりあの事が原因なのだろうか。けどあの事だけで、別れる所まで行くだろうか…?
分からない。けど、迷いは、捨てた。
ずっと、迷っていた。空の元へ戻る事。自分の気持ちを、ぶつける事。
けど、もう迷わない。情けないとか、カッコ悪いとか、そんなのどうでもいい。俺はあいつが好きなんだから。諦められないんだから。出会った時から、あいつじゃないと、ダメなんだからーーーーー。

心は決まった。風呂に入って着替えて、ちょっとだけおしゃれして、急いで外に出た。
大学に向かった。同じ学部だから、すぐに見つかるはずだ。

食堂、教室、図書館。色々回ったが、見当たらない。
どこにいる…?
その時だった。
『!…美貴!』
今回の別れの原因ともなった、空の親友が、いた。高校が空だけでなく美貴も同じだったから、普通に友達だが。
『翔!どうしたの?てか空とうまくいった?』
『んなことどーでもいい。なぁ、空知らねえか?』
『え…、ああ。知らないの?』
『え?』
『今日バイト先の先輩に変わってって頼まれて早番になったのよ。だから今ちょうどバイトだと思うよ。』
『そっかサンキュ!』
聞くなり、走り出した。ただ、早く空に会いたくて。
『ねえー!記念日どうだったか聞かせてねー!』
後ろから美貴がそう言ってた。


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