投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

記憶のきみ
【青春 恋愛小説】

記憶のきみの最初へ 記憶のきみ 14 記憶のきみ 16 記憶のきみの最後へ

記憶のきみ4-3

「………だからチャラチャラした男はイヤなのよ」
由貴はふんっと鼻を鳴らした。
葵はその言葉に首を傾げる。
「でもー、オシャレだし格好いいよ♪それにお金持ちらしいしー」
「ルックスだけじゃ男はダメなのよ!やっぱり心が大切なの!いい?タイプが自分に合えばいいのよ!お金がなくても愛があればいいのっ!」
由貴は言い切ったのが気持ちよかったのか、自慢気に胸を張る。それにしても、女はとことん古風なようである。
「そこまで言われるともういいけどぉー!」
葵は巻き髪を指でくるくるといじりながら、ぶすっと膨れている。
「はいはい!ここまでっ!」
由貴と葵が一度こうなれば、いつも悦乃が仲裁に入るしかない。
再び喫茶店と言うことを忘れて、ギャーギャーと騒ぐ。


本当にこの三人組は、非常に複雑である。



その頃、灰慈は……
「あっれ、誰一人返してけーへん。こりゃ、まずったわ…」
がっくりと肩を落としているのだった。


記憶のきみの最初へ 記憶のきみ 14 記憶のきみ 16 記憶のきみの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前