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【同性愛♂ 官能小説】

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-4

自分が馬鹿らしく感じた。
葵にとってはどうでもいい事だったんだろうか。
昨日の事が夢にも思えてくる。
「アホくさ…」
どさっとベッドに倒れ込みまた眠った。

再び目を覚ました頃には、もう夕方になっていた。
どうやら、講義をサボってしまったらしい。
まあ、いいけど。支度をしてバイトに向かう。
今日は葵は来ていないみたいだ。
少し、ほっとした。

だけど、
次の日も
その次の日も
そのまた次の日も一週間経っても
葵は来なかった。

ホントに猫みたいな奴だなあ…
猫って、死ぬ前に飼い主の元から居なくなるんだっけ…
ぼんやりと、そんな事を考えた。
「そんな訳ないっつの」
一人で可笑しくなって笑った。

だけど、余りに何日過ぎても来ないから店長に聞いたんだ。
店長から返ってきた言葉は

「亡くなったらしいよ」
と言うモノだった。

何だよそれ…

呆然と家路に着いた。
亡くなったって、死んだって事だよな。
つまり葵が死んだって…事…

まだ事態が把握できない。
整理しようとしても、頭がそれを拒否してるのか上手く考えることができない。
葵が死んだ…?

もう、葵は居ないのか…?
だって、まだ全然話してない。
あいつの事、何にも知らない。
分からないままだ。
鍋だって一緒に食ってねえじゃん。
何で死ぬ?
なんで…っ
「ちくしょう…っ」
玄関のドアを思い切り殴った。
その衝撃でドアが少し開いた。
ああ、俺鍵し忘れたんだった…
ドアを開け、暗い部屋に入る。

その瞬間、前方に衝撃があった。
何だよっ?泥棒かっ?
「おかえりなさいっ。加藤さん。待ってたんですよ」
葵だった。
葵が抱きついてきた。

頭が真っ白だ。

誰か説明してくれよ、この状況。

「加藤さんっ?なんで泣いてるんですかっ…」
葵が顔にキスをした。
葵だ。

「加藤さん苦し…っ。どうしたんですか?」
気が付いたら俺は葵を抱き締めていた。
と言うより葵にしがみついていた。葵の感触を確かめたかった。


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