シスコン『第一章』-5
「ただいま……」
「なんなのこれは！！！」
「見てわからないの！？成績表よ！！」
秋冬は母親と春夏の声を聞いた。
「おい、なにして………、」
「母怒りのドロップキック！！！」
「ぎゃぁぁぁぁぁあ！！！」
「おぉぉお！！？？」
母のドロップキックが春夏に見事に炸裂した。
「あぁ、おかえり、秋冬。」
母親が秋冬に気付いた。春夏が起き上がる。
「なんでドロップキックなのよ！！」
春夏は後頭部を押さえている。秋冬は成績表をカバンから出して、母親に渡した。
「何位だったの？まぁ学校行ってなかったから期待はしてないけど………、」
『ぺらっ』
「………２位！？すごいじゃなぁい！！」
母親はよろこんでいる。春夏が、何か呟きだした。
「ふん。どーせすぐ学校行かなくなるわよ。」
秋冬には聞こえていた。秋冬は春夏を睨んだ。
「あ？学校くらい行ってやるよ。」
「秋冬が学校休まないんなら何でもしてあげるわよ！絶対飽きてやめちゃうんだから！！」
「じゃあオレが学校行き続けたらどうするよ！？」
春夏は思いっきり秋冬を指差した。
「一つだけ何でも言う事聞いてあげるわよ！！！」
「……言ったな？」
秋冬は笑いだした。
「言う事聞いてもらうぜ？姉貴ぃ……？」
春夏は、少しだけ寒気を感じた。
続く