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ふぉあしー
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ふぉあしーA〜幼子パニック〜-3

私が家に帰り着いた時、隣の駆の家の明かりは消えていた。
駆はまだ帰ってきていないらしい。
私がシャワーを浴びて自分の部屋に戻ると、向かいの駆の部屋の電気が付いた。
それを見た私は、窓から身を乗り出して駆の部屋の窓を叩いた(なんと私の部屋と駆の部屋の間は1メートルもないのだ)。
しばらくすると駆が窓を開けて姿を現した。

「うるさいなぁ。恵か?」
「他に誰がいるっていうのよ!」
「壊れそうなくらい激しく窓を叩く狂暴な奴はお前以外知らない…」
「誰が狂暴ですって!?」

そう言いながら駆の額にアイアンクローを喰らわせる私。

「い、痛い!痛い!ギブ!!ギブぅぅ……!」
「ふん、まあいいわ。このくらいにしといてあげる。それより今日何があったの?」
「ハァ…ハァ…えっ、今日?何の……」
「『視た』後のことよ」
「……っ!い、いや、別に何も…!そ、それにあれは…お、お前には…か、関係ないから!」
「何でそんなに慌ててるのぉ〜?」

口元に小悪魔のような笑みが浮かんでいるのが自分でも分かる。

「た、ただの人助けだ。恵が気にすることじゃない」
「ふ〜ん、人助けね〜。どんな?」
「それは…その……ほら、その人のプライバシーに関わることだから……」

その後何度問いただしても、駆が口を割ることはなかった。
しかし翌朝私はすべてを知ることになる。



通学途中に現れた河村咲姫と名乗る謎の少女。
女の私から見てもすごい美人である。
胸だって私なんかよりずっと…
そして制服のリボンの色は二年生であることを示す赤。
ちなみに一年生の私は青で、三年生は緑となっている。
二人の話はほとんど頭に入って来ないが、昨日の二人の間で何かがあったことは分かる。
幼馴染みを道端に置き去りにして美人の先輩といちゃいちゃ…
これは許されることだろうか?否!
制裁を加えねばなるまい…
冷たいモノが身体の奥底から湧き上がってくる。

「河村先輩、ちょっと失礼します」
「待て、恵!説明させてくれ!」
「駆の口からの説明は信用できないから、身体に聞くことにするわ」



この時は混乱していたから、自分が何をしたのかあまり覚えていない。
覚えているのは、駆の杖で『何か』を数百回打ち続けた手の感触とその『何か』が発していた悲鳴とうめき声だけだった……


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