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いたずら
【学園物 官能小説】

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時間が止まる-1

教室に入ると、いつもの空間が広がっていた。
友達と挨拶を交わし、机に座る。
教室を見渡しても何の変化もない。
そして、少し先には結奈の姿があった。
今日も可愛い・・・

時間が止まる?
止まるってことは、目の前の結奈がそのまま止まるってことだ。
そんなことが本当に起きたら・・・
まずい、変な妄想が頭を過ぎると、ついアレが反応してしまう。
キモいぞ俺!やめろ俺!
自分に言いかけせてやった。

『願え』
また聞こえた。
はっきり聞こえた。
バカバカしい。
やっぱり教室に入ったらそう思えてきた。
時間が止まるなんてありえない。
俺どうかしてるんだ・・・
今日は学校終わったらすぐに帰ろう。

『あの子を好きにできるんだぞ?このチャンスを捨てるのか?』
うるさい!
バカなことを言うな・・・
時間を止めるなんて、そんなこと出来るわけが・・・
『やってみるが良い・・・願うだけだ』
何を言ってるんだこいつは。
これ言ってるの俺なのか?
『願え・・・あの子が欲しくないのか?』
わかった・・・わかったよ!

止まれ!
僕は口には出さず強く願った。

教室中が途端に無音に包まれた。
え?
僕は教室中を見回した。
全員が静止している・・・
まるで一時停止のボタンを押したみたいに。
う・・・嘘だろ・・・
夢だと思って自分の頬をつねってみたが、しっかり痛さは伝わる。
現実だ・・・
本当に時間が止まっている。

『時間を動かしたければそう願うだけだ』
僕は怖くなり、動けと念じた。
すると教室が何事もなかったかのように動き出した。
変な汗が出てきた。
あの・・・あなた誰ですか?
信じられない現実を目の当たりにして、つい敬語が出てしまった。

『別にお前が知る必要もないだろう・・・適当に呼べば良い』
そこ重要な気がするんだけど・・・
止まれ!
再確認するように、もう一度念じてみたが、やっぱり時間は止まった。
こいつ神だ・・・神に違いない・・・
僕は今日からこいつをゴッドと呼ぶことにした。
いや、こいつなんて言い方して取り消されたらまずいか。

『だから適当で良いと言っただろ』
結構ゆるいキャラのようだ・・・


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