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花見の後
【OL/お姉さん 官能小説】

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写真撮影に-1

僕は、昨年の春に三流私立大学を何とか卒業して、小さな工場の事務員として就職して可もなく不可もなく一年を過ごしました。まあ、その日その日を割り当てられた仕事をこなすだけの僕ですが、唯一の趣味が風景写真を撮ることです。日本には四季折々同じ場所でもその時だけの景色が楽しめますよね。特に桜のシーズンは何処に行っても綺麗な景色で写真に残すには最高ですよね。働き出してもうすぐ丸一年、今年も桜のシーズンがやってきました。
無口で人付き合いが苦手な僕は高校大学と友達もほとんどいなくて、働くようになってもお酒が飲めないので・・・。毎日仕事が終わると帰り道の途中にあるスーパーで割引になったお弁当を買って安アパートに帰りレンチンして食べて、ネットゲームやテレビゲームをして時間をつぶして寝る、という生活が続いています。
そんな僕が土日には昔高校入学の時におじいちゃんが買ってくれた一眼レフを持っていろんなところに出かけ写真を撮っていました。今年も梅のシーズンが終わり桜のシーズンがやってきました。春暖かな日差しの中電車に乗っていろんなところに写真を撮りに行きます。3月の終り頃郊外の桜の名所のある渓谷に一眼レフを持ってやってきました。昼過ぎに駅を出てお腹が空いたので駅前の食堂で一番安いカレーライスを食べたまに向かって歩き始めました。ここはソメイヨシノも綺麗ですが山桜が渓谷沿いの山の斜面にたくさん咲いて凄く綺麗なんですよ。川に架かる橋の上からの眺めは壮観でみんなその橋の上で桜をバックに写真を撮っています。僕は人がたくさんいる隙間から山の斜面に満開になっている桜の花を写真に収めていました。
すると後ろから肩をたたかれ、「あのう、すいません、このスマホであの山の桜をバックに私達の写真を取っていただけませんか?」二人連れの僕より少し年上と思われる女性に頼まれました。僕は仕事以外では女性に話しかけられることがないので凄く緊張して、「は、はい!喜んで!」とつい大声で返事してしまいました。二人の女性は笑いながら、「すいません、これで。」とスマホを渡されたので僕はスマホを縦にしたり横にしたり何枚も写真を取ってあげました。「どうでしょうか?上手くとれているといいんですが。一応確認しておいてください。」とスマホを返しました。彼女達はスマホの写真をスライドして見てから、「綺麗に撮れているわ、こうしてみると私達もなかなかいけるじゃん。マッチングにこの写真を張り付けようか、明美。」 「うん、本当、綺麗に写っているわ、さすがにプロが映すとスマホでも綺麗に撮れるね。」と言うので僕は、「え!プロ?僕カメラは趣味ですよ。普通の事務員です。」 「あら、そうなの?プロのカメラマンがもっているような立派なカメラだったからてっきりプロかと思っちゃった。でもスマホでも私たちが映すのと全然違うね。」 「そ、そ、ですか?ありがとうございます。」 「ね、君、一人なの?」「は、はあ、僕、友達がほとんどいないので、いつも一人で写真を撮っています。」 「ふ〜ん、彼女と来なかったの?」 「え!か、彼女?そ、そんな女性いませんよ。」 「そうなの?もったいない、君見た目は素敵なのに。」 「み、見た目、ですか?」 「きゃははははは、見た目はいい男じゃん、ね、ゆかり。」 「そうそう、いい男だよ、君。」 「そ、そんな、ぼ、僕をからかわないでください。」 「からかっていないわよ、男前じゃん、それに背も高いし、スタイルもいいじゃん。」 「も、もういいです、じゃ、僕はこれで失礼します。」 「ちょ、ちょっと待ってよ、ねえ、君一人ならそのカメラで私たちの写真を撮ってよ。」 「え!お二人がモデルになってくれるんですか?!」「モデルってそんなに大層な、ただ綺麗な桜をバックに私達の写真を記念に撮って欲しいだけよ。」 「はい!喜んで。」
僕はいろんな構図で桜や山や川をバックに二人の女性の写真を取っていきました。僕は女性の写真なんて本当に初めて撮ったので、凄く興奮してしまいシャッターを押して押して押しまくりました。4時ごろになって、「喉が渇いたね、そこのお店で休憩しようか?」 「はい、喉が渇きましたね。」 「ところでさ、君、家はどこ?」 「はあ、○○町です。」 「よし、いいぞ、もちろん車の運転できるよね?」「はあ、免許は持っています。」 「ペーパーじゃないよね。」 「はあ、仕事で時々運転もしています。」 「よし、やったね。あのさあ、私達、君の隣町から車で来たのよ、で、帰りの運転お願いできない?」 「え!どうしてです?」 「ほらこんなに綺麗な桜を見ていたら私達ビールが飲みたくなったのよ。一人だけ飲むって寂しいじゃん、だから二人で飲みたいから君に運転をしてほしいのよ。夕飯も奢るし、帰りの電車代も節約できるでしょう?どうかしら?」 「え〜!僕、もう帰りの電車の切符も買っているんですけど。」 「そんなの払い戻しすればいいじゃん、ね、お願い。何だったら帰りにラブホにでも入ってもいいよ、私達二人とする?」 「え〜!嘘でしょう?」 「嘘、当たり前でしょう?」 「は、はあ。」僕は二人の女性に丸め込まれ帰りの車の運転をすることになってしまいました。
二人は公園の中にあるお店で僕にはジュースを自分たちは焼き鳥と生ビールのジョッキを頼み美味しそうに飲んでいました。「ねえ、君名前は?私は明美、こっちはゆかり、よろしくね。」 「ぼ、僕は啓介です。」 「啓介君、仕事は?」 「はあ、普通の工場の事務をしています。」 「私たちは○○物産。」 「え!○〇物産!凄い大手ですね。」 「そうでもないよ、適当に誤魔化しているわ。仕事で稼ぐより学生時代からしている投資で稼いでいるから。啓介君もお小遣いからはじめればいいよ、上手くいけば儲かるよ。」 「はあ、そのお小遣いがほとんどないですからね、給料も安いですから毎月ぎりぎりですよ。」


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