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熱帯魚の躾方
【SM 官能小説】

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捕獲(一)-2

 「こっち見て!悪いようにはしないから、ちゃんと教えて欲しい。どうしてこんなことしたの?」沙莉が小さな声で少しずつ話始めた。高校一年生の時に父親が事故で逝去し、奨学金を貰って進学したが、バイトで授業料や生活費を捻出していたこと。インフルエンサーやネットのテレビだけでは収入が足りない、しかもおしゃれをする為に服やアクセサリーなどの費用がかさむこと。
「うんうん、大変だったんだ。最近、投稿してないってことは今は何とかなってる?」沙莉が頷いた。「良かったね。」微笑みかけてやると、強張った顔が少し緩んだ。
「もう、ダメだよ!こんなことしちゃ!」「ご、ごめんなさい…。」頭を下げた。

「他の娘はほとんどオナニーの映像なのに、わざわざこんなプレイしてるなんて…。変態のドMなんだね。」再び強く言い、圧をかける。沙莉の表情がみるみる変わっていく。目を見開いて怯えている。「御主人様の存在に憧れてるんだよね。露出と変態オナニー好き、おまけにアナルもねぇ。虐められたくて仕方ないんだよね。」暫くの沈黙を作る。凍った時間がゆっくり過ぎる。

 「俺が御主人様になるのは嫌かな?前の奥さんも夏希が出来るまで、調教していたし…。」梨花と交わした奴隷契約書を沙莉の前に置いた。「無理にとは言わないから、読んでごらん。」沙莉が手に取り読み始めた。
「もしも、沙莉ちゃんだったらこうかなと思って作ってみた。覚書も読んで、生活に困らない程度の援助も出来るよ。家に住むことも出来るし。生活も楽になるし、君が望む御主人様も出来る。内容に不安があるなら、ちゃんと話し合って変更してもいい。」沙莉は奴隷契約書と覚書を手に持ったまま俯いている。

 タクシー会社に電話をかける。沙莉が以外な顔をして私を見ている。「沙莉ちゃんのことは大切にしたいと思ってる。今日は、遅いからタクシーで帰りなさい。次にバイト来る時は、バスか電車でね。」沙莉の手から書類を取り、A4の封筒に入れて渡した。
「返事は何時でもいいから、よく考えなさい。」

 沙莉はタクシーに乗り、家へと帰っていった。

 甘いやり方かもしれないが、ここで脅迫したり、強引に行為を強要しても先の調教を考えると上手くはいかない。
 奴隷が求めるのは、安心して心からその身を委ねられる、信頼出来る御主人様なのだ。 


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