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タイムスリップした痴漢
【痴漢/痴女 官能小説】

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タイムスリップ・・・-2

朝立は咄嗟にそう思い人ごみお構いなしに逃走を試みる!

「待てっ!」

大声が聞こえるも朝立も死に物狂いだ。人をかき分けてホームの端から線路へ飛び降りて逃走する。警官も必死に追いかけてくる。体力勝負では分が悪いのは明らかだ。一か八か高架橋から路上に飛び降りようと欄干に上がる。

「うっ!」

想像以上の高さだ。飛び降りれば骨折で済めば良い方だろうか・・・だが選択の余地は無い。目を閉じて・・・

飛んだ!

後方から警官の怒鳴り声が聞こえてくるも既に空中の朝立・・・同時に意識を失った。

「ううっ・・・」

意識を取り戻した朝立・・・朦朧とする中で徐々に記憶が蘇ってくる。警官に捕まって、逃走して高架橋から飛び降りた・・・ここは病院か?いや・・・外だ。しかも日が暮れた屋外の原っぱだ・・・なぜだ・・・周囲にはあの高架橋も見当たらない。何よりあれだけの高さから飛び降りて気を失ったのに身体はどこも痛くない。

ん?俺は夢を見ていたのか・・・そう思わざるを得ない。でも、待てよ・・・指の匂いを嗅ぐと・・・あの女の子の女臭がはっきりと左右の指先に残っている。これは現実か。じゃあ俺はいったいどこにいるんだ・・・たすき掛けしていたショルダーバッグに入れていた2台の盗撮用スマホ、充電器、財布も無事に残っている。

意を決して街の明かりを目指して歩き出した・・・

通りの雰囲気や街頭に相当な違和感を感じる。まるでどこかの田舎町にいるようだ。そして時折走ってくる車・・・ビンテージカーのような車ばかりだ。

おかしい・・・何かがおかしい。まるで昭和の時代にいるようだ。歩を進めるほどに違和感はますます高まってくる。周囲は見渡す限り本当に昭和のたたずまいだ。道行く人たちの服装も明らかにその時代の服装だ。幸い朝立はジーパンにTシャツという軽装だったので違和感はない。

徐々に自分がタイムスリップしたのではないか・・・いやそんな事はあり得ない・・・葛藤しながら歩を進めていると道端に新聞が落ちている。恐る恐る拾ってみると新聞の日付は・・・昭和43年7月10日となっているではないか!

あり得ない・・・

現実が受け入れられない朝立だったが、朝立は昭和43年にタイムスリップしていたのであった・・・

意識もはっきりしていて頬をつねって痛みも感じる。

しばらく呆然とする朝立だったが切り替えてこの後どうするのか考え行動しなければならない。とりあえずは痴漢の現行犯で捕まり、逃げきれたことを良しとするしかない。

どうやら自分がいるのは新宿区内のようだ。自分が知っている新宿とはまるで様相が違うがしばらく歩くと段々とにぎやかになってくる。なんだか腹が減って来た・・・が、朝立の財布の中は平成時代に出たお札とクレーンゲーム用に両替していた100円玉20枚がポケットに入っているのみだ。お札は絶対に使える訳が無いが・・・そもそも今が昭和43年だとすると手持ちのコインは全て平成に作られた物ばかりだ。果たして100円玉は同じ物が使われているのか・・・

朝立はスーパーへ入り、レジでさりげなく様子を伺う。パッと見は同じように見えるが・・・ウロウロしているとタイミングよく老婆が小銭入れをぶちまけて30枚ほどの小銭が床に散乱。朝立は拾うのを手伝うフリをして一枚だけ100円硬貨を拝借した。そそくさとその場を後にして手持ちの100円と見比べる。どうやら同じようだ。だが、硬貨に刻まれた製造年をどうやってごまかして使うか。そして今後のお金の調達をどうするか・・・

おりしも明日は土曜日。朝立に名案が浮かんだ。朝立は盗んだ100円でパンを3つだけ買い込んで腹を満たして土曜日開催の競馬でお金を増やそうと・・・

新宿には当時から路上生活者がいるようでまぎれて一晩過ごして朝一から場外馬券売り場へ・・・当時は場外か競馬場でしか買えなかったのでかなり混雑している。朝立の作戦は締め切り間際の混雑に紛れて20枚の100円玉を出して馬券を買えばたいして確認もしないだろうから製造年のおかしいことに気付かれないだろうとの読みだ。

プロ馬券師として生活していた朝立だったがコレを外せば無一文になってしまう。妙なプレッシャーがあったが買い目を単勝1点に絞り窓口へ。製造年が入っていない面で綺麗にそろえて窓口へ出すと予想通り枚数のみのカウントで購入成功。あとは予想がどうなるか・・・

ダートの1200メートル戦の6番馬に単勝2000円。配当は6倍前後だ。

高野は場内に流れる実況音声に集中して耳を傾ける。好位追走から先頭争いを繰り広げる。勝った!手元には「使える現金」が13000円・・・早速売店で腹を満たして手持ちのお金を増やすべく馬券購入を続ける・・・

今日の朝立は神がかっていた。朝から全てのレースが的中して手持ちのお金は10万に。そして数日間、公営ギャンブルで稼ぎまくって手持ち金は500万を超えた!

朝立は安価なホテルに一か月の予約を入れて腰を落ち着けることにした。まずは風呂に入り外へ出て衣料品を買い込む。寝床は寝床は用意できた金も大丈夫そうだ。そして2台のスマホの動作確認。当然電波が入る訳もなく・・・だがこれは最強の武器にもなり得る。なぜなら2台のスマホのメインの使用目的は盗撮だから。非合法な盗撮用のアプリを仕込んで撮影中も画面は暗いまま、音も一切出ないようになっている。そしてメモリーもたっぷり動画撮影出来るように1TBのメモリーカードをセットしている。充電だけが心配だったがコンセントに繋げると充電が開始された!

こうなったらする事は一つしかない・・・

「痴漢」

令和の時代に比べれば比較にならないほどの混雑する車内での痴漢を想像しにわかに勃起してしまう朝立だった。


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