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月灯り
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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妻の企み-1

 私のそれを口にした男は何かに怯えているのか、舌を動かそうともしないし、口を動かすことさえしなかった。私にとっては美人で愛すべき妻だが、彼にとっては、ただの中年、いや、もしかしたら初老の叔母さんかもしれないのだから、それはそうかもしれない、と、私は思った。もし、私が、はじめて会った婦人の後ろのほうの排泄物を舐めることになったら、それは、さすがに無理かもしれない、な、と、そう思ったのだ。
「苦いのかい」
 私が尋ねると、彼は私のそれを口から外し、私を下から見つめ、左右に首を振った。よく首を振る男だな、と、私はそれを見て思った。
「違うんです。私、男の人のものを咥えるのも、はじめてなら、実は、恥ずかしいのですが、自分もそれをされたことがないもので、あの、どうしていいか分からなくて、本当に、すみません」
 なんだ、と、私は思った。彼の恐怖は、見知らぬ女の排泄物を口にさせらることではなく、自分の行為が私を怒らせたりしないだろうか、と、そちらにあったらしいのだ。
「聞いたかい」
 彼の向こう側にいる妻に尋ねた。向こう側にいると言ったところで、同じベッドの上なのだから、わざわざ声を大きくする必要などないのだが、そこは演技なのだ。演じることも、こうした遊びの一つの楽しさなのだ。
「ええ、アナタ、驚きだわ。そういうのも、童貞ということで、いいのかしら。そじゃあ、筆おろしを私にさせてください」
「だって」
 妻の言葉の答えを彼に向かって言って、私は、彼に妻の上にそのまま、うつ伏せに寝るようにしむけた。ようするにシックスナインとなるような形に、しむけたのだ。
「ああ」
 女の口の中に自分のそれを収めた彼の口から嗚咽が漏れた。
「私、これを妻の中に入れるから、その前に、後ろに入っていたんだ、だから、君が綺麗にしてくれないとね。いいかい。ていねいに妻の汚れを拭きとるんだ。やり方は妻が教えてくれいるはずだろう」
 彼は再び私のそれを口に含んだ。今度は全体をていねいに舐め、先端にも舌を這わせた。おそらく、今、妻がそれを彼にしているのだろう。そう思ったら、少し嫉妬心が出た。こんなことで嫉妬するというのが自分でも意外で面白かった。
「ああ、あの、もう、私は」
 彼が私のそれを口から外して言った。
「ダメよ」
 妻の声が聞こえたということは、妻も、また、彼のそれを口から出したということなのだろう。
「失礼な男ね。私、腹が立って来た。ねえ、アナタ、ここに仰向けに寝て」
 私は起き上がり、ベッドの上に座った妻に代わって、妻のいた場所に仰向けに寝た。
「ベッドを降りなさい。そして、ここに立つのよ」
 妻は私の頭の後ろに彼を立たせた。小さいが、しっかりと上を向いて立つ彼のそれを私は見上げることになった。ベッドが低いので、彼のそれは私の顔の真上にあるものの距離はあった。
「ダメね。代わりましょう」
 そう言って今度は、彼を私の上に立膝で立たせた。最初は遠慮して、尻を浮かせていた彼だったが、妻に上から両肩を押さえつけられ、私の胸にその生の尻を直接に置くことになった。しっとりと濡れた彼の尻の感覚は同じ尻でも、慣れている妻のそれとは違い、明らかに不快なものだった。そして、今度は、彼のそれが私の顔のすぐそばに来たので、そちらも不快だった。おかしなものだ。これまで、若い男の子たちのそれを何度も咥えているというのに、まだ、咥えてもいない彼のそれを不快に感じているのだから。
「いいわ」
 彼の代わりにベッドの外に出た妻は私の頭の上でしゃがみ込んでいるのだろう、その顔も、また、彼のそれと同じように私の顔のすぐ上にあった。
 そして、妻は口を開き、舌を伸ばし、男のそれの先端に舌先をからませたのだった。妻の舌はそこまで長くない。実際には、それを棒アイスでも舐めるようにしただけなのだろうが、真上にそれを見ている私には、まるで、それが、からみついているかのように思えたのだ。それはそれほどまでに嫌らしい行為だったということなのだろう。
「い、いきそうです」
「夫の顔に出す気じゃないでしょうね」
「あっ」
 彼は妻の企みにようやく気付いたようだったが、私は、すでに妻が何をしようとしているのか気付いていた。気付いていたので、私は、おもいきり嫌そうな顔をして見せた。その顔に驚いたのか、彼が身を引こうしたのだが、妻はそれを許さなかった。
「アナタ、口を開いて」
 優しい声で私に言い、私の開いた口に男のそれを、そっと置いた。そして、その私の口に妻は自分の唇を寄せた。まるで、濃厚な接吻だが、違うのは、そこに別の男のモノも混ざっている、ということだった。


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