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ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

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夏祭り-2

 男が身体を離して仰向けに寝転ぶと、今度はわたしが身体を起こしてそそり立っているものを体内に納めるように跨る。

 「今度はわたしが汗を飛び散らせてしまいますね」
 「ええ、ええ。大歓迎ですよ。ああ、毎度ながらいい眺めだ」

 平均以上のものを納めていく膣を凝視していた男に冷やかされて、わたしは照れ隠しのように腰を動かし始める。膣の奥にそんなスイッチがあるわけでもないのに、すぐに背中から汗が噴き出して尻へ伝っていくのがわかる。頭皮や首筋、鎖骨の辺りからも後を追うように汗が噴き出して流れていく。
 
 上体をちょっと前に倒すだけで、顎の先から汗がぽたぽたと男の身体に滴り落ちる。男が両手を伸ばして、流れる汗を掌で乳房に塗りたくる。

 「ごめんなさいね。手拭いでも首に巻いておけばいいくらい」
 「ああ、そういうのもいいですね。昔みたエロ写真は、豆絞りの手ぬぐいで頬かむりしていたなぁ」
 「それって男性が…では?」
 「いや、そうだったかなぁ。男女両方頬かむりしてたような気もするんだが」
 「お祭りみたいですね」
 「まあ、人目を忍んで、という設定だったんでしょうけど、お祭りみたいなものですよね、僕と貴女のお祭り。きらびやかな神輿を担いで…」

 そう言って、男が腰を上下させる。『年季の入った神輿』と言われなかったのはよかったけれど、膣の奥の壁を押されて思わず声が出た。男も乗ってきたようでさらに突き上げてくる。まさか『わっしょい、わっしょい』とは言わないけれど、突き上げられるたびに声を出している。

 ことが終わって男が中休みとタバコをふかしている。

 「貴女の艶やかさがなかなかのものでしたよ。いい掛け声もいただいて」
 「いや、恥ずかしい」
 「なんだか夏祭りに出ているような気分になりました。面白いものですね。貴女のおっぱいが実にいい感じで揺れているものだから。神輿のてっぺんの鳥…なんだっけ」
 「…鳳凰ですか?」
 「ああ、それそれ。それを思い出しました。それで、あんな飾りみたいに、乳首にかわいい鈴をつけて、音を鳴らさせてみたくなりましたよ」
 「まあ、そんな」
 「昔は本当に神輿を担いだりもしたものですが、最近はすっかり縁遠くなりましたね。貴女は夏祭りはどうですか?」
 「盆踊りもろくに踊れないぐらいです」
 「いやいや、ただいまは魅惑的に踊っておられましたよ」
 「恥ずかしいわ。わたしは、夜祭りに行っても屋台でなにか食べたりしたぐらいで…」
 「ああ、綿あめとか焼きそばとか、いろいろありましたね。懐かしいな」

 子どもの頃は姉たちと夜祭りに行ったものだった。

 『よう、お姉さん! お腹空いてるんじゃない? おまけしとくから食べていきなよ!』

 屋台の強面だけど気のよさそうなオッちゃんが姉たちに声をかける。

 「美味しそうだから食べようよ!」

 ついて歩いているわたしが姉たちを誘うが、姉たちはつれなかった。

 「あんなもん歩き食いなんかできっかよ」
 「ほんま恥ずかしいわ、食い意地ばかり張って。食べたいんなら、アンタだけ食べな」

 わたしは、無邪気にチョコバナナとかフランクフルトとかを頬張ったりしていたものだった。祭りに行っていたのは姉たちが家にいた中学生の頃までで、そのような形状のものが性戯を連想させる食べ物だと気づくこともなかった。

 『それが今じゃぁ、下の口に立派なのを咥えて昼間っから夏祭りやねぇ』
 『ほんまに恥ずかしゅうて、一緒に歩けんわ』

 姉たちにさんざん冷やかされていると、男が突き上げを再開して、わたしの一瞬の妄想は終わる。


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