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秘密の夏。それを恋と呼ぶなら。(イラストつき)
【OL/お姉さん 官能小説】

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君にキスを(イラストあり)-1



 彼女の斜め前にひざまづき、僕の手で秘密の奉仕する。それはあまりにも突拍子もなくて現実感を欠いていた。当時の自分が、そんな破廉恥な奉仕を嬉しく思っていたのかどうなのかよくわからない。ただ僕は、彼女に喜んで欲しかった。それだけは確かだ。笑わない彼女の笑顔を見たかった。でも笑ってくれたのは「エッチ」となじられたあの時だけだったと思う。

 ある日の昼下がりに、いつもの位置でひざまづこうとしたら、横に立つように指示された。いつものように手首を掴まれ、その手を太もものあいだ…ではなくて、彼女の胸に、白い服の上から、沙耶さんの胸のふくらみに押しつけられた。

「触って。光輝くん」

 彼女の別の手はめくったスカートの中にあり、妖しくうごめいている。

 ごくっと唾を飲み込み、僕はおずおずと手を動かし始める。柔らかい手触りがした。柔らかで丸い。

「もっと。触って」

 丸いふくらみを、掴むように、広げた手のひらの中に、そうっと包んでみる。温かくて柔らかい。

「揉んでみて」

 彼女が僕を見つめている。言われたとおりに、そうっと握るように揉んでみる。

「ああぁ…」

 僕の目を見ながら、彼女がため息をついた。その甘い息をもっと聞きたくて、少し力を入れて揉んでみる。

「ああっ。もっと。両手で…揉んで」

 そうだった。僕には手が二本あるのだった。胸のふくらみも二つ。その二つのふくらみを左右の手のひらで包んで揉んだ。強く掴んでみたり、押すようにしながら回してみたり、柔らかな丸みを下から持ち上げるようにしてみたり。

「ああっ、あ、あん」

 彼女の唇から漏れてくる甘い息が止まらなくなった。その手が襟元のボタンを外し始めた。一つ。二つ。白い胸元がのぞいた。

「中に、入れて」
「えっ」
「ここから手を入れて、直に触って。見てはだめよ」

 もっと近くに、座っている沙耶さんを上から見下ろすような位置にまで、彼女の体にくっつくほど近づいた。はだけた襟元から、かすかに震えている右手を服の中へ。開いた手のひらを下に滑らせる。すると夢のように柔らかな、柔らかく温かい丸いふくらみがあった。

 服の上から触ったり揉んだりしたから、薄々気づいてはいたけれど、彼女は下着をつけていなかった。白いワンピースの下は、だから、だから…。

「ああ…揉んで。光輝くん」

 言われなくても、彼女の胸のふくらみに触れた僕の手は、まるで別の生き物のように勝手に動き、柔らかいかたまりを揉んで掴んで、その未知の感触をもっと欲しくなって、さらに強く揉んだ。

「あん…ああ…もっと」

 ふくらみの先端に固い何かがあった。揉んでいると、小さな固いものが手のひらに当たるのだ。それが何なのか認識する前に、僕の指がそれを摘んだ。

「あうっ。くぅ」

 華奢な肩がびくんと跳ね、彼女の大きな目が閉じた。見るなと言われていた僕は、その瞬間に、襟の隙間から白い胸を覗き込んだ。見えた。ぜんぶ見た。見てしまった。

 指で摘んだ小さなそれを、捻ったり擦ったりする。そのたびに彼女が大きく反応した。

「それっ、いや、あ、あっ」

 嫌なのか…と、驚いて、固いつぶを摘むのをやめたら…

「やめないで。もっと触って」
 
 矛盾した指示をされた。摘んで擦る、いやと言われてやめる、だめもっとやってと言われ、摘むと…。何度も繰り返されるものだから、ああそうなんだ、女の子って、と、いい加減で気がついた。
 
 大きく開いた襟元から、もう片方の手を差し込んだ。彼女の二つのふくらみを両手で包む。白い胸が丸見えだったけれど、見ないでとは言われない。喘くばかりになっていた彼女は、おそらく気づいていない。

 だから…だから僕は、見つめてくる瞳の力が弱まったこのとき、彼女の胸のふくらみを揉みながら、甘い息が漏れてくる唇に引き寄せられるように、顔を近づけ、その唇に自分の唇を押しつけた。

 閉じられていたまぶたが開く。間近で見る瞳はとても綺麗で深い色で、気圧された僕は押しつけていた唇を離した。

「だめよ」

 僕の目を覗き込み、彼女がささやいた。

 何がだめなんだろう。

 もう一度、キスをする。

「だめよ。わたしなんか…」

 それは…どういうこと?意味がわからなかった。もう一度、唇を寄せたら、横を向いてしまった。

 僕じゃ、だめなのか。そうなんだ。でも。

 白い胸をすっぽり包んでいる僕の手は拒絶されていない。キスのあいだ中断していた、ふくらみを揉むのを再開しても、だめとは言われない。

 どうしてなの。なぜなの。その理由を聞きたいのに聞けなかった。

 僕にできるのは彼女に喜んでもらうこと。もっと喜んで欲しい。もっと。

 柔らかいふくらみを揉んで、すくい上げて揉んだ。左右の固い尖りを摘んで触って擦ってみる。

「うっ、く、ああ、いや」

 もっと、もっと喜んで欲しいよ。ねえ。もっとその声を聞かせて。

「ああ、あっ、う」

 いつものようの、彼女の体にビクッ、ビクッと震えが走り、空白の瞬間がやってきた。風が彼女の長い髪を揺らす。立ち尽くす僕の耳に、蝉の声が戻ってくる。


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