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カルト教団
【ファンタジー 官能小説】

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カルト教-5

≪私ももっと大きな施設へと踏み出すしかないのだろうか≫
「信者の皆さんは、みんなここにいらっしゃるのですか」探りにきたのがわかる。
「さあ、気を散らさずに」 ≪本当に妹の行方不明の調査に来ただけか? もう一度調べなおさせねば≫ 心にメモしておいた。
座り方から教える。
「まずはいろいろな衝動を抑える練習をしましょう。瞑想法です」緩やかな眠気を誘うような声で言う。
そして方法を教えると、「しばらく続けましょう」向かい合って座ると、瞑想を始めた。
落ち着いてくると正面に座り、顔に手をやって顔を少し上にむかせた。
「びっくりしないでくださいね、傷つける気はありません。額に触るだけです」
どうしようかと、躊躇する女と額どうしを引っ付けて、呪文を唱え、心の中を探る。
私はこれが得意ではない。ひとまずは妹のこと以外に探りに来たのではなさそうだと判断した。
人は隠そうとするとその意識が思考全体にゆがみを作ってしまう。
ドウツほどの人間なら、秘密も、その乱れも隠すことができるかもしれない。だが、この女がそれほどに強いとは思えなかった。
この女をどうするべきか少し迷った。≪このまま帰すか≫、しかし手はカザミの体から離せなかった。
首、肩、と降りていき、脇の下に差し込んで、乳房に触れる。いい弾力だ。
≪せめて気持ちを癒してやることは、私の責任かもしれない≫
後ろへ倒していき、そのまま腕の上に頭を乗せさせ、キスをしながら、胸を揉み続けた。
カザミは抗わない、されるようにしている。逆に誘って来ることもない。
「妹のことが気にかかっているのですね」
「助けてください」カザミの堰が切れた。「妹が街で非行を繰り返しても、わたしにはどうしようもないのに、みんなが私のせいだと言います。
あの子は言うことなんか何ひとつ聞かないんです。
保護者なんだろうと言われても、なりたかったわけじゃないんです。両親が事故で死んで、私が成人していただけのことなんです。
いなくなったらなったで、みんなは私に妹を探せと言います。どうすればいいのかわからないんです。
どうか、ここにいるなら返してください」乳房を探る腕にしがみついてきた。
それだけを決心してきたようだ。
私は手を止め、軽く抱きしめた。これはきちんと聞いてやらねばと思ったのだ。
「妹は私を嫌っていました。嫌なことばかり言うからです」
「ものごとは流れで見るのですよ。一点だけを見るとそれは妹に対しての嫌がらせのように見えてしまうこともあります。
しかしそれはあなたの真実ではない。例えば、――妹を怒鳴りつけて叩いた――ということがあったとしましょう、これは[点]です。
しかしそれが、――妹は何も考えずに道路飛び出した。私はとっさに引き止める。「危ないじゃないの」妹を怒鳴りつけて叩いた。「お願いよ私達は二人だけなのよ」―― と、[線]になった場合そのニュアンスは変わってきます」
カザミが涙をこぼす。そういう記憶を思い出したのだ。
私はそのイメージを、額を付けたときに見ていたのだ。
「すべてはつながっていることを意識しないと間違えてしまいます。
あなたが自信を持てないのは、[点]の結果だけを見ようとするからなのです」
どれくらいたったか、「疲れてきましたね? いいんですよ。最初はみんなそうです。今日はここまでにしておきましょう」 部屋を出るように手を振る。
「教祖様は、私にさわるのが目的だったのですか」
「えっ」途方にくれる。 ≪私はそうだったのか? ただこの女にさわりたかったのか≫
「どうしたんですか」逆にカザミが驚いた。
「いいえ、カウンセリングとは、恥ずかしい物なのです。
裸体が恥ずかしくとも、結局女の体は、みんな女の体型を持っているだけです。
しかし、中の心は美しいものから、醜悪なものまで。自慢したいものから、隠し通したいものまで、あらゆるものが詰まっています。
体も見せられない者には、心も見せられません。
だから体が恥ずかしいという仮面をはがすことにより、心を出しやすくさせていくのです。
さらに出すことはできますか?」
「これではまだたりないのですか」
「時にはそうです。あなたは妹のことの前に、自分のことも探せていないのです。自分をしっかり見つけて取り戻さないと、妹が帰ってきたとしても同じことを繰り返してしまいますよ」
「ではもう少しだけ、やってみます」
「いいでしょう。いっしょに探しましょう」心を決めると、カザミの白い長衣を脱がせた。


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