投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

魔女の住む館
【ファンタジー 官能小説】

魔女の住む館の最初へ 魔女の住む館 9 魔女の住む館 11 魔女の住む館の最後へ

魔女の住む館-9

御主人様は私を抱きながら、「惑わすふりを少しでもしてみろ、どうなるかわかっているな」そして手が。私の花園へ。押し入ってきます。
ウツボカズラに変えられてしまっていた私の、入り口にある蓋は開いています、早く中に入ってきたらどうなの。
あなたを溶かしてエキスを吸いつくしてやる。
でも指は入り口をなで、花弁をつまむだけでした。
思ったより御主人様はましに扱ってくれました。最初はてっきり乱暴にされると思い込んでいたのですが、まだ潤いの足りない花弁を開いて花びらの一枚一枚をなでてくれます。
無理やり突き入れる、牢獄の男たちとは雲泥の差でした。
最初は嫌がって抱かれていたウツボカズラも、徐々にそれでもいいような気になってきます。
生きて、それなりに生活できることに満足するべきなのかもしれません。
≪それに何の不満があるの≫ そう思い始めると、体から無駄な力が抜けていきました。
それが数ヵ月続いて、子どもができたことに気が付きました。
≪しまった≫ これが目的だったのです。主人には人質ができたのです

「さあ、どうする我が子を抱きたくはないか。子と自由に生活したくないか。
私に対し一切の悪をなさず、持てる知識と能力を私の命令のもと発揮すると誓うなら、そうさせてやる」
「いやです」
「では、子は売り払ってやろう。赤子は生贄に使われるだろう」
それで、誓わされてしまいました。
それから半年間、抱かれては、仕事を有利に進めるため、その相手をひそかに惑わせていました。
ほどなくして子どもが生まれました。
ヒナと名付け、それから2年が過ぎました。
子の成長を見ながら、一番幸せな時期だったのかもしれません。
御主人様はともかく、家のメイドたちはヒナには優しく接してくれました。
そんなある日のことです。
「来い」御主人様は私を引っ張ってソファーに手をつかせます。私は尻を突き出さなければならないと分かっています。
御主人様はスカートを跳ね上げ、後ろから入ってきました。ズロースは元から履かせてもらっていません。この男は客が来ると、私を見せびらかすのが好きでした。
ですが絶対に触らせはしません。よだれをたらす客を見るのが好きなのです。
動かしながら、「最近噂の娘がデビューしたのを知っているか」肩ひもをずらし、胸元の邪魔な布をはぐと、もてあそびます。
近くでお披露目の舞踏会が毎年行われます。そこで、ここ何十年で最も美しいと評判の子がデビューするという噂は耳にしていました。
「私はそいつと結婚する。お前がお膳立てをするんだ。いいな」
「では、屋敷に招待してください」
「よかろう。ああ、待ち遠しいぞ」御主人様は動きを速めて楽しみます。その娘としているところでも想像しているのでしょう。
私は、御主人様の子は産んでいても、この家のものではなかったことを思い出さされました。
一週間後、晩餐の招待に、女が付き添いを引き連れてやって来ました。こんなに早く呼べたのも、この男の力の大きさなのでしょう。
その夜、付き添いたちを薬で眠らせます。
娘を惑わせると、御主人様の寝間に行かせました。
朝になって、取り返しのつかない事になっているのに気がついても、もう後の祭りです。
二人は正式な婚約期間を待たずに結婚するしかなくなりました。
このことは私にとっても後の祭りでした。


魔女の住む館の最初へ 魔女の住む館 9 魔女の住む館 11 魔女の住む館の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前