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何かが来る
【ファンタジー 官能小説】

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何かが来る-13

何かが股間にさわりました。
あたしは手をやって、その太くて長いものを柔らかく持つと、そっと股に押し付けていきます。
それから、教えてもらった呪文を唱えながらそれをつかみ。足をからめます。
羽根が顔をバサバサとたたきました。
白い羽根をわしづかみにして、暴れても離しません。溶けてしまいそうになりますが、呪文がそれを止めていました。
「やったよ」
「よくできましたね。えらいですよ」夢のお姉さんが出て来ました。
羽根の生えた蛇を見て、「やはりお前ですね、おまえは産まれた日に私を見たでしょう」
蛇はお姉さんを見ようとはしません。
それにはかまわず、「この子の準備ができ、自ら願い召喚するか、おまえがいないと命の危険があるという時まで、この子に近づいてはいけません。その幼い考えでは、この子を壊してしまう。それが目的ではないのはわかっています」
「見返りは」蛇が顔を上げます。
「逆でしょう。 お前は家主から賃料を取ろうというの? そもそも、気に入られなければ、貸してももらえないのですよ。誓いなさい」
「わかった。誓おう」
「何のこと。あたしって将来、化け物屋敷のオーナーになるの?」
「そんなことは決めなくていいのですよ。それが必要と思う日まではね。 あなたが大変だったことは分かっています。  あなたの心を揺らせ、多感な性のきらめきに惑わせたのはこの魔なのです」
「それって大丈夫なんですか」
「これが魔だからといって怖がる必要はありません。もちろん今回に限っての事ですよ。こいつはあなたを誘惑して、その体を宿に変えようとしました。でもそれ以上にはあなたに害を与えはしません。もう大丈夫、放してやりなさい」
「それそれ、あたしに住みたがってるってこと。魔物なのに害はないの?」
「そうです。人でもいろんな人がいるでしょう、魔も同じなのです。異質だといっても全てが悪ではないのです」魔はパタパタとへたくそに飛んでいきました。
「しかし魔は人を惑わせます。そしてあれは愚かです。きちんと方向付けしないと、悪気はなくても害をなすことはあるでしょう」
「じゃあ住まわせられないね」
「どうする気であろうと、もっと注意深くならなくてはいけません。あなたのイメージ力は、ほかの人より数段強いものを持っています。その分、惑わされやすいともいえます」
「惑わされると、あんな風になるの」
「そういうこともあります。だからあなたは、それをコントロールするすべを覚えなくてはならないのです」
「あれは全部、夢の事なの?」
「夢だと思いたいだけでしょう。しかし人は、肉体的に大丈夫でもショック死をしてしまうことがあります。心が体を殺してしまうのです。
夢なら安全? そんなことはないのですよ」



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