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何かが来る
【ファンタジー 官能小説】

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プロロゴス-1

「何かがあたしを付けて来るの」 夢のお姉さんには何でも喋れました。
この人は時々夢の中にやってきて、あたしの悩みを聞いてくれます。それから思いもしなかったことを教えてくれます。
すごく優しいし、そもそも夢なのです。何でもしゃべることができました。
「それで、そいつは決して姿を見せなくて、気味が悪いの。
‥その、あたしにさわって、エッチなことしようとするの。
 ‥でも、もういい。なんだか夢だったような気がする。うん、夢なんだ」
夢のお姉さんはいつものように『そうですか、それならいいですよ』と言うと思っていました。「マイ、だめですよ。夢のようなら、無意味なのですか。では、今も無意味なのですか」
「でも、あたしは眠ってるんだよ」
「それならあなたの悩みに、夢のあなたが答えているのですか。わたしはだれ? ひょっとしたら、これは夢じゃないのかもしれませんよ」
「なにそれ、夢と現実がわかんない」
「そう、ないのかもしれませんね。あなたの体に、現実に起こったと思う、なにか困ったことはありませんか」
「あたし、あの‥ 自分でさわってたのかもしれないし」
「よく見るんじゃありません、はっきりと見てごらんなさい。自分の指ですか? だれかの指ではないですか、それともだれかとのセックスではなかったのですか」
「あたし、寝ている間に処女じゃなくなったの?」
「マイちゃん泣かないで、そうだと言ってるんじゃありません。わからないのですから。方法を考えてみましょう」
「泣いてない、悔しいの。   ‥お姉さんでもわからないことがあるんだね」
「そうですよ。知っていることと、知らないことがあるんだとわかっていることが大切なのです。
一番危険なのは、何でも知ったふりをすることかもしれませんよ」
これは魔女のレシピ(灯)という世界の前にあった、別の時空間の、似て非なるアダルトな夢の深みを綴ったものです。

マイ・テイル 1
何かが来る


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