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何かが来る
【ファンタジー 官能小説】

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何かが来る-12

それから数日がすぎました。
あたしは部屋のベッドにあぐらをかいた姿で、壁にもたれて目をつぶるとロックを聞いていました。
この曲はあたしを瞑想するような世界へつれて行ってくれます。
そしてこの曲は国によっては発売されません。その理由であるセクシーな歌詞は、エッチな所を触りたくなってきます。
開いた股のあたりをなでながら、気持ちよくなっていきました。
あの夜のことがセックスだったのか、しばらくの間悩みました。
「指を入れたらそうなのですか?」夢のお姉さんは言います。
それなら今だってセックスになります。
「処女膜なら、破れない人もいます。運動で破れる人もいます」
『あれ』が入ったらそうなのか、頭は混乱していきました。
やつのものは細く小さく赤ん坊のものみたいでした。赤ん坊のものが入ってしまっても、それをセックスと呼ぶの?  やつは、そこを押し広げたかっただけで、性的な意味はありませんでした。
でも、同じような大きさの男の人だっているでしょう。その人と寝た後に『こんなのセックスじゃない』なんて言うのはひどすぎるでしょう。
「セックスとは行為だけではなく心で決まるのですよ。挨拶と同じです。『こんにちわ』のキスを性的なものとする人はいません。しかし育ち方によっては手を握る事すら性的なものとすることもあるのです」
「じゃあ?」
「あなたの中に、それをした、されたという気持ちがなければ、あなたはそう呼ぶ必要はないのですよ」
それで気が楽になりました。
それからは、≪もう少ししてもいいかな≫ と、指をもっと奥まで入れてみました。今も、曲に合わせて出し入れしています。
「いい曲だね」
その声に笑みがこぼれてしまいます。そして『ハグしよ』と両手を開きました。

―――ショーツはつややかなシルクのような手触りだ。
手を上げるとハグしてやった。
黒いショーツの尻へ手を回し、なでてやる。
マイはくすぐったそうに腰をくねらせたが、逃げも怒りもしない。
≪いい子だ≫
Tシャツを少し引っ張ってやる。
マイはそれが合図だとわかっているように、服を脱ぎはじめた。
俺は後ろに回って、手のひらで乳房を包み込んでやった。
もう乳首は立っていた。
ちょっとお尻を浮かせてショーツを脱ぐ。
立てたひざを開いて、入り口を俺の前に開いた。
俺の家、俺の住み家。暖かく湿った肉のベッドの中に包まれて、俺はこれからの一生をここで暮らす。
狭すぎる玄関は広げ、違和感に震える壁はよろこびにかえてやる。
まあ、それにはもう少し時間がいるだろうが、後からでもゆっくりできる。
これからもずっと改造を続けてやればいいのだ。他の男も寄せ付けない、俺だけのマイホーム。
入り口の戸は、狭いながらも左右に開いて俺を待っている。
手を掛けてさらに広げ、その深みをながめた。ピンクの肉壁が柔らかくぬめっている。
上の少し皮をかぶった呼び鈴を押すと、なまめかしい声とともに、迎え入れようと周りがさらに濡れてきた。
≪よしっ、入城だ。王の帰還だ≫ ―――


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