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恋売り。
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恋売り。〜愛の行方〜-2

放課後、家に帰っても暇だから、街にでた。
基本的、行動をめんどくさがる。けど、今日は特別。
こんなにうれしさが持続するなんて思わなかった。
「蓮本に恋してんの…??」
口に出したら、ものすごっく恥ずかしくなった。
今の言葉を聞いてる人がいるとは思わないけど、この道から姿を隠したくなった。
適当な店に顔をうつむけて入った。
「いらっしゃいませ。初めての方ですね??こちらにどうぞ。」
顔を上げると、そこにはスーツを着た男の人が立っていた。
なにも言えず、その人に部屋に連れて行かれた。
まずいかも…。
そう思った。
きっと変な店に入っちゃったんだ…。
怖くなった。
「オーナー、新規のお客様です。」
「んー、わかった。」
その返事を聞くと、さっきの男の人は出て行った。
なに??風俗店??
汗が垂れてくる。
「名前、なんて言うの??」
「長嶋…乃乃です…。」
オーナーと呼ばれた人がそういう。
あー、偽名言うべきだったかも…。
でも、さっき出て行った人は鍵、かけてなかったし…。
逃げようか。
「怖がらないでいいよ。なんもしないから。」
「はぁ…。」
信じます…なんて言えない。
「でもさー、普通制服で来ないよねぇ。」
「はぁ…。」
オーナーは棚に歩いていく。
今だ。
「じゃぁ、これ見て決めてね。」
そう言って、ファイルを開けた状態で渡してきた。
そこには、蓮本がいた。ってか写真の。
「あのっ!!この人…。」
ビックリして、逃げるのも忘れてた。
「ん??あぁ、ケーキ??今ね、人気高いよー。」
「あの…、何のお店なんですか??」
「わかんないで来たの??あははははっ!!」
なぜか大爆笑されて、不機嫌。
「ごめんごめん。このお店はね、恋を売るの。」
「はぁ…。」
「疑ってる??でも、本当だよ。」
「はぁ…。」
「さっきからそればっか。」
そう言って、からからと笑った。

説明を聞いたあたしは、いろんな気持ちでごちゃごちゃしてる。
「わかった??」
「なんとなくは…。」
やっぱり、ホストの様なもんじゃないかよ。
と、心の中で蓮本に突っ込んだ。
「で、乃乃チャン??ケーキに予約する??」
「あー…。」
はっきり言って、チャンスだ。
それに、この仕事に興味がないわけでもない。
「じゃぁ、近日申し込ませてもらいます。」
「わかった。ここに電話かメール頂戴ね。」
店を出たあたしは、胸がどきどきしてた。
「すっご…。」
これはきっと、運命。
…かな??
それからあたしは、遊園地の券を二人分買った。
もちろん、遊んでもらうために。


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