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イブ
【ファンタジー 官能小説】

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イブ-7

惑わしとしては不合格です。ただの威嚇なんでしょう。
「お嬢様の目障りなんだよ。他んとこに行きな」テーブルの反対側に股を開いて座ると、肘をついてにらみつけてきます。
あたしもただの生徒のころなら怖かったと思います。
でも魔や黒魔術集団に比べたら可愛いものです。「そこのお嬢様は、何も言ってないんだけど」
「ウッセイあたいがそう言ってんだよ。お嬢様に言わせたりしないんだよ」
元々そんな交渉をする気はありませんでした。「すっごい、かっこいい。あなたはランね、あのひとは?」
「サリか?」
「あなたともっとおしゃべりしたいな、あなたが家に帰って用事をしなきゃいけないなんて残念だな。代わりにサリを呼んできてよ」
うるさいやつを暗示にかけて追っ払います。
残ったリーダーは、さすがにおかしいと思ったのでしょう、「おまえ、何をした」
「口を押さえるのよ」イブが言います。
サリは喧嘩慣れした身のこなしで頭を抱え、腕で口を押さえます。
「私はそのしゃべり方を知ってるわ」きっといつも指図され、強制させられているので、言葉の圧力に敏感なのでしょう。
「これでしゃべれないよ」みぞおちを殴られ、そのままトイレへ連れ込まれました。
イブはじっと見ていましたが、「何者なの、ランに何をしたの」
聞かれても、息もできないあたしはしゃべるどころではありません。
そこへ、「たずねられたら、しゃべれ」サリがもう一発、腹を殴りました。もっとしゃべれなくなります。
苦しんでるあたしの手首を縛りつけました。
「おとなしくすれば話だけにしてやる。でもお嬢様に何かしようっていうのなら大声を出すよ。そしたら、みんなにおまえのちっちゃいの見られるんだよ」ブラウスの前を力任せに開きました。ボタンが全部どこかへ飛んでいきます。
「わかったか?」ブラジャーを引っ張ってずらします。「貧乳」
とりあえず一生懸命頭を振ります。「おと、なしく、する」声はまだ本調子ではありません。
何とか息を整えると小声で、「食事会のことを知ってるの。何もしないから、二人だけで話せない」
「あなたはだれの使いなの。兄さん、姉さん?」
「違う。二人から救いたいの」
イブはちょっと考えてから「サリ、ランを探してきてくださらない」
サリが『だれに言ってるんだ』という顔でにらみます。
「だ、だって心配でしょう」
「あんたはいいリーダーだって聞いたよ」あたしは応援で軽く惑わせます。
「だから、なに」これぐらいでは動かされないようでした。
「ランて言う人が、あんたは頼れるって言ってたの」
「しかたないな」
やっとリーダーがトイレを出て行きました。イブにばれないように惑わせるのが疲れます。
「あんた、なかなか派手にやってるんだ」お嬢様に言います。
ため息をついて、「あの人たちやめてくれないの。こういうの苦手なのに」
「あんたといることで、あの子たちはあんたの名前を使って偉そうにしてるんだよ」
「でもサリはやめてくれないの」
「でもじゃない。あんたがやめさせてないからだってわかってないの」
「あなた、なによ」乳房を見て乳首をつねります。「どう、あなただって、何もできないでしょ。スカートも脱がしましょうか」
あたしはこの子とは違います。ちゃんといえます。「やめて、お願い」
「あなた、何者」
「あたしはレナ。どうしようもないことがあるってのは認める。あやまらせて」
イブの頭におでこをこすりつけました。
「何するの」一歩引きます。
「謝りたいだけ」一気に惑わせてしまいます。 「謝りたいから、あの後何があったのか教えて。あんたは何をさせられたの」イブの頭を優しく持って、おでこをつけました。
いつもの逆さ吊りの刑は勉強になります。縄抜けも得意技のひとつになりました。


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