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イブ
【ファンタジー 官能小説】

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イブ-6

「そう、そしてどうしようもないの」
「逃げろと言わなかったあたしの責任だ」
「そしたら、あの子は家でまたいじめられ、次のだれかに奪われるだけなのよ。
あなたはいつまでそれを続けるの。そして、どれだけの人にそうやるつもり、夜ごと町中の部屋をめぐって、意に染まずにいる人を探して、救い出そうと言うの」
「そんなことわかってる」 でもそれで気持ちは収まりませんでした。こっそりと、意識を店に飛ばします。
あの二人は、食事をしていた部屋にはいません。
部屋を回って、その奥からかすかなベッドのきしむ音が聞こえます。それと荒い息です。
イブは制服を着たまま、スカートをまくられ、パンティーを脱がされた下半身にジジイがのしかかっています。
「ほうら、もう痛くないだろ」ゆっくり腰を動かされ、犯されています。
じじいの腰の動きと、そのたびにあえぐイブの声がします。
≪こんなのが正しいことなの≫ どうしてやればいいのかわかりません。
そうしている間に、アッチに連れて帰られました。
「ここから後は[図書館]にまかせます」
それは魔法協会のようなものでした。
魔退治は私たちの特化した仕事でしたが、それ以外のこういうトラブルにはその人たちが対処してくれます。
「魔術書は回収され、魔の記憶は消されます。あの家は徐々に衰退していきます」
「イブは」
「さあ、衰退を止めようと、あのまま利用されるのかもしれませんね」
「そんなのひどすぎる 使われた末、その意味もないなんて」
「何もできないの、いい加減にしないと吊るすよ。せっかく魔を見つけてポイントを稼いだっていうのに」ナミが声を荒げます。
「さて、わたくしは[図書館]の仕事が終わったら、遺体の出所についてカラザにヒントをあげちゃおうかしら」アッチが嬉しそうに言います。
びっくりします。 「それはいいの?」
「あの人って、セクシーじゃないですか」
「イブはほっておくくせに、どうしてカラザを助けるの」
「それは親しい友人だからですよ」
「友人なら助けていいの」
「あら、友人を助けない人はいないんじゃないですか?」
あたしは飛び出していきました。一瞬アッチの優しいまなざしがみえたような気がしました。
≪友人になればいいんだ≫ あの妹の普段の生活を覗きに行きました。
腹が立つけど、ナミの言うこともわかります。救けても、本人が本当に救かりたいと思っていなかったら、仕方ありません。
≪でも、あたしはずっとあの子の面倒を見られるの≫ わかりません、ただ、じじいに犯されているあの姿が、供物として供えられ犯された自分とかぶってみえてしまうのです。
学校近くで見つけました。
名家の流れをくむだけあって、イブにはにじみ出る気品があります しかし、その両側にはちょっと下品な取り巻きが二人。
≪やっぱりこの子も、外では女王様なのか≫
喫茶店に入って行ったので、後について、隣の席に座りました。目が合ってしまいます。
イブをお嬢様と立ててはいますが、となりの女がリーダーのようです。「ラン」そう言って後ろの子に首を鋭角に振ります
言われた赤毛が近づいてきます。
「おまえ、なに見てんだ。だれに断ってここに座ってるんだよ」低い声で言葉をおしつけてきました。


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